ugly duck

□03
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「んん…」
欠伸をしながら目を開ければ目の前に政宗…の腹。
寝巻きがはだけてお腹が見えてる

「すごい…」

寝ているのを確認してお腹をつんつんしてみる
ばきばきに割れていてすごく硬い
撫でて見てるとぼこぼこが更によくわかる

筋肉ふぇち。

にやにやしていると昨日政宗に言われたことを思い出した

「あ、ご飯行かなきゃ」

政宗を起こさないように布団から出て羽織を持ってそっと出ていく


「………hum,可愛い奴」

大きく欠伸と伸びをして再びまぶたを閉じる







「はじめまして。今日から炊事場のお手伝いをさせて頂きます、杏です」
お辞儀をすると女中の人達はよろしくね、と笑顔で迎えてくれる

「じゃあ…宮とお味噌汁をお願いできますか?」

「はい!あの…敬語辞めて貰えませんか?皆さん忙しいのにこっちがお願いして手伝いさせて貰うんですし…」

「いえいえ、政宗様の御正室にそのような…」

正室?…って何だっけ?

女中の中でたぶん一番上の人であろう女性は申し訳なさそうだ

「ほんと…気にしなくていいので…皆さんと仲良くなりたいので…お願いします」

「…仕方ないですね」
お互いに頭を下げあっていたらなんだか面白くてお互い笑いが出てしまった

「ありがとうございます!」

汁物の担当をしている宮は杏より少し歳が下の明るい人ですぐ打ち解けることができた

「こんなに作るんだねー」

大きな鍋5個に溢れるくらい作っている

「これでお城のみんなの食べ物一気に作るからね〜」
味見して、と小皿を渡される

「んー、美味しい!!」

煮干しのいい出汁が出ている。
ネギに豆腐にワカメにお麩。
シンプルだがすごく美味しい

「これから膳を運ぶからね」

時代劇で見るような膳を重ねて色んな部屋を回る。

幸村と桜の部屋に行かなくて良かったのは配慮されたのだろうか

「じゃあこれ、杏ちゃんと政宗様のお部屋ね」

お疲れ様、と全ての部屋を回り終えると二つの膳を渡された

「ありがとうございました!」

一礼して政宗の部屋へ向かう


久々に作る料理は楽しくて宮とも仲良くなれ、とてもいい気分だった



政宗さんに会ったらお礼言わなきゃ
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