promise

□03
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数軒様子を見て問題が無さそうなので帰ろうとした時、突然通りがかった遊女屋の路地で怒鳴り声がする

何事かと思い様子を見てみれば店主が遊女の髪を掴み持っている木の板で足を思い切り叩いていた

「ひでぇ…」

グシャグシャになった髪、肩まで落ちている着物は太ももまで巻き上げられ白い足が露になっていた
その足は叩かれみるみるうちに赤く腫れていく

「いい加減わかれ!!」

店主はそう怒鳴り掴んでいた髪を離し遊女を突き飛ばしていなくなった

残された遊女は地面に突っ伏したまま震えていた
声を押し殺しているが啜り泣く声が少し聞こえていた
腫れ上がり所々血が出ている足のせいで立てないのかその場から動かない


薄暗くよく見えないと思えば夕時になりちょうど提灯に明かりが灯り、泣いている女もよく見えるようになった

白い腕にはどこかでみたことがある痣、ぐしゃぐしゃになっているが艶のある栗色の長い髪
少しだけ見える口元には以前色気を感じた様な少し厚い艶のある唇


まさか


「…胡桃……」


遊女は顔を上げ元親を見る

震えていて声は聞こえなかったが確かに口はもとちか、と動いた

「ちょっと待ってろ!!」

そう言い元親は店へ急いで入る
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