姫花忍

□05
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首筋にチクリとした感覚の後、鎖骨にも胸にも同じ小さな痛みが走る。

「んっまさ…むねくっ…ぁ」

胸の突起を口に含み舌で転がされる度体が震え、それを楽しむように足の内側を付け根に向かい指を這わせていく

「元親にも吹かされたのか?」

「あっ…んっ……そんなの…な…ぁっ」

熱い指が破れ目をなぞりびくりと体が反応する

「政宗く…っ…だめ……」

「Ah?こんなに濡らして何がダメなんだ?それともこれは元親に濡らされた跡か?」

わざと音が鳴るように指で手荒に擦られ声が漏れる

「…あいつに何回吹かされた?」

耳元に唇を寄せて響く低い声と微かに掛かる息でぞくぞくと鳥肌が立つ

「んっ…吹いて…なっ…ぃ」

耳に掛かる息に顔を赤くして言えば政宗はやっと手を止める

「何でだ?」

「そんなの…わかんな…っあ!」

ごつごつとした指を一気に奥まで突き立てられ腰を浮かせて悲鳴の様な声が出る

弱いところを知り尽くしている政宗は迷わず一番弱いところを指の腹で押し上げ、水音を立てて何度も強く刺激する

「あっぁ…ま…待って…ぁあっ…だぁ…め…っ」

漏れる甘い息と声を抑えようと口に手を重ねて体を捩るが解放される筈も無く下腹部をひくつかせると政宗の刺激に堪えられず痙攣しながら仰け反り奥から溢れ出した潮が政宗の手とベッドを濡らしていく

「…いつも通りだよな…」

体を震わせてぐったりとする桃花はあの日と変わらない。
こんなに吹きやすい桃花がそれなりに経験のある元親で吹かない訳がない。

「…政宗くん…何で…こんなことするの…?」

あの日、この部屋で別れを切り出したのは政宗だ。

「………」

「…帰るね」

急いで服を整えて雑炊の器を片付けて部屋を飛び出すと背後から政宗が制止をかけるが構わず玄関へ向かう

早く帰って全部無かったことにしたい。
これ以上政宗くんといるともう気持ちが溢れそうで怖い

玄関の扉を開くと背後から腕を引っ張られ振り向かされる

「…っ……」

逃げられないよう腕と腰を掴まれたまま酸欠になりそうな程口を塞がれる

「…俺は…お前が……」

熱が上がったのか息を荒げ、途切れ途切れに言う政宗をただ見つめていると後ろから聞きなれた声がする

「桃花…政宗…何してんだ」

体を掴まれたまま身動き出来ず、声の主を目で確認出来ない。
でもこの声は…


「…元親」
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