姫花忍
□04元親裏
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外は大雨、時折空がごろごろと鳴っている
元親の部屋で壁にもたれてベッドで胡座を掻く部屋の主の膝に横向きに入り怖いシーンでは厚い胸元に顔を背けるようにしているとホラー映画は佳境に入っている
主人公が一人、暗い廃墟で窓も玄関も全て閉められ出られなくなっている
どうしよう。めちゃくちゃ怖い
怖そうなシーンになる度胸元へ顔を埋めると頭を撫でる手に少し安心するが怖いものは怖い
「……おーい…終わったぞ」
「…んん…」
怖くて頭を撫でられながら胸元にくっついているとうとうとしてしまっていたようで元親の声で意識が戻る
テレビを見るとクイズ番組が始まっていた
時計は21時を過ぎていた
雨は更に強くなっていて帰れそうにもない。
そもそも鍵がないんだけども…
「今日泊まれよ」
「え…でも親御さんが…」
今日帰って来ねぇから、と寝起きの様なぼんやりとしている私の頬を暖かい手が触れる
「うん…ありがと」
雨が打ち付け凄い音が響いている
「雨、すごいね」
「あぁ。」
体を元親に預けるようにして二人でテレビを眺めていると心臓が飛び出そうになるほどの轟音と振動がしたと思えば電気が消えてしまった
あまりの音に二人とも声も出ない
「…桃花、大丈夫か?」
「…オバケ出たらどうしよ」
「出ねぇよ」
ぎゅっと抱き締められ応えるように元親の背中に腕を回すとごろんと横に倒れる
「俺がいるだろーが」
「うん」
暗くても元親が笑っているのが分かりなんだかこちらも口元が緩む
前髪をすくって額に唇が当たる
次に瞼、次に頬、次に耳朶と当たり何だかもどかしい気持ちになる
「…ん…っ…ぁ」
どうしよ…声出ちゃう…
「今日、甘えたい日なんだろ?」
制服のシャツの裾から大きな手が入り込み腰を撫でながら耳元で低い声と息が掛かり、ぞくりとして元親の首に回した腕に力が入る
ゆっくりと大きな手は上へなぞっていき膨らみをゆっくりと揉み始め、漏れる息を我慢しようとするが小さく声が漏れる
「も…ちかく…っ」
「息荒いぞ?」
こうやってじゃれる時だけ元親くんはいじわるになる
首に掴まったまま仰向けにされるとシャツと下着を一気に胸の上まで引き上げられ、胸とお腹にひんやりとした空気が撫でる
足の間に割って入った元親は胸元に顔を埋めゆっくりと生ぬるい舌を這わせ、小さく震えるのを楽しむようにしている
「…んっあ…待って…っ…」
片足を自分の腹に着きそうなほど持ち上げられ暗い中でもスカートが腰まで捲れあがっているのがわかる
もじもじとしているそこに布越しの固いものが当たっていて顔が赤くなる
「ん…やだ…まだお風呂もしてない…汗くさいよ…」
「桃花いい匂いしかしねぇよ」
胸の先端を舌で転がしながら下には元親の硬いものがごりごりと敏感な所をわかっている様に擦れ、直接触れられていないのに腰が浮くほど反応してしまう
「っぁ…やだ…あぁ…っんん…」