仲悪そう?
□普通は気付く
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あれ、やっぱり練習軽くなってんじゃね?と思ったある日。
軽くなったっつってもキツイもんはキツイ。
ミーティング終わってすぐに俺はシャワーに直行した。
同じ考えの同学年も多くて、イエーイ三年の特権ーとかふざけてシャワーの半分を占領した。
少し遅れて一二年も入ってきた。
一年生は待機だなーとか考えながら軽く全身を流してお湯を止め、シャンプーを手に取った時、
シャッ
え?カーテン空いた。
間違えたのかなー
一年かなー
…
おい、閉める音しねぇぞ。
取り敢えず、手に取ったシャンプーは流せないからそのまま泡たてて頭を洗う。
…
視線がうぜぇ!
「なぁ、シャワー使わねぇの?」
ま、誰でもいいや。
「…気づいてたのか」
は?
気 づ い て た の か ?
アホか!音しただろが!
「いや、普通は気付くだろ。いいぜ、俺まだ使わねぇし」
顎でしゃくってみせたら、横に来た。
入ってきたのは黛だった。
そういう趣味…?とか思ったけど空いてるとこ無くてパッと入ったら俺がいた感じかな。
手についた泡を適当に落として、ボディソープを取り、そのまま体を洗う。
黛はシャンプーを手に取った。
一通り洗い終わり、先にシャワーを使わせてもらう。
「使うぜ」
シャワーは俺と黛の間に位置してたから、左手で蛇口捻って、右手でヘッドを取った。
左腕が黛の太ももに当たったけどコイツノーマルだろうから大丈夫だろ。
さっさと泡を流して邪魔になるだろうから先にシャワーを出た。
「先に出るぜー」
ふぅ、いい湯だった。なんてな。
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一人になったシャワーの個室で、壁に手をついてため息を吐いた。
態とだった。影の薄い自分は先に個室に入っていても後から入られることがある。黙っていれば入った当人が出るまで気づかれないこともザラ。
今回人の入った個室に入ったのは単純に、オレが入ったら気付くのか、気付いたらなんて言うのか気になったから。
案の定気づかれたし、何も言われなかった。
当然のようにされた気がして、我ながら呆気ない気もする。
頭と同じ高さにあるシャワーヘッドを取った時、一瞬壁ドンかと期待した自分がいる。
それと、太ももを掠めた腕。
何ともないようにしていたが、実のところ腰が疼いた。
苗字は、俺が部室に入って行っても気付くだろうか。