立場は違えど
□大事過ぎる話
1ページ/4ページ
意味を理解し「あぁ」と呟いたスクアーロさんは、持っていたグラスをテーブルに置いた。
「テメェがこの先どう生きていくかについてだ」
なんでそんな大事な話を…
「…ここでしていい話なの?」
声を潜めて聞いてみると、XANXUSさんと同じようにスクアーロさんが片眉を上げて答えた。
「だから他の奴を追い払ったんだろぉが」
つまりは営業妨害。
店長はロッカーに引っ込んだし、良いのかな。
「そっちの予定としてはどうなってるのよ?」
選択肢があるのか、それが分からなきゃ何とも言えないからね。
「二つ、道がある。だが、どちらにせよテメェはイタリアに連れて行く」
「は?」
イタリア?
仕事は?男の子は?戸籍は?パスポートなんてないわよ?
「なんでそうなるのよ?」