Too important

□第四訓 第一印象がいい奴にロクな奴はいない
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出発したパトカーは凄い勢いで走っていく。
そして、中では

新「ねェ!とりあえず落ち着こうよ2人とも!僕らの出る幕じゃないですってコレ!たかが原チャリや傘でそんなにムキにならなくてもいいでしょ!!瑞希さん!黙ってないであなたも止め・・・ていねぇし!!あの人何やってんのォ!?」

そこで銀時が静かにしゃべりだした。

銀「新八、俺ぁ原チャリなんてホントはどーでもいいんだ」

新「!」

銀「そんなことよりなァシートに昨日借りたビデオ入れっぱなしなんだ。このままじゃ延滞料金がとんでもない額になって瑞希に殺されるどうしよう」

新「アンタの行く末がどうしようだよ!!」

と、ここで神楽もしゃべりだした。

神「延滞料金なんていらない心配いらないネ、もうすぐレジの金がまるまる手に入るんだから」

新「お前はそのキレイな目のどこに汚い心隠してんだ!!そもそも神楽ちゃん免許もってんの!なんか普通に運転してるけど!」

神「人はねるのには免許いらないって瑞希言ってたアル」

新「オイぃぃぃ!ぶつけるつもりかァァ!!そしてあの人子供に何教えてんだァァ!!」

銀「お前勘弁しろよ、ビデオ粉々になるだろーが」

新「ビデオから頭離せ!」

そこでキャサリンがパトカーに気づき、路地に入っていった。パトカーも続いて路地に入っていった・・・。

ここで、瑞希サイドに移る。
瑞希は、みんながパトカーに乗り込み、お登勢とお巡りさんが別のパトカーに乗ってから、屋根の上を走って川へと走っていた。瑞希が川につくと、パトカーが水没していた。そう、銀時たちの乗っていたパトカーが路地を抜けた後、川へと落ちたのだった。

『あの馬鹿野郎ども・・・ハァ』

と、呆れていると、橋の上でお登勢とキャサリンが話をしていた。

登「残念だよ、あたしゃアンタのこと嫌いじゃなかったんだけどねェ。でもありゃあ偽りの姿だったんだねェ。家族のために働いてるっていうアレ、アレもウソかい」

キャ「・・・お登勢サン・・・アナタ馬鹿ネ。世話好キ結構。デモ度ガ過ギル。私ノヨウナ奴ニツケコマレルネ」

登「こいつは性分さね、もう直らんよ。でも、おかげで面白い連中とも会えたがねェ。ある男はこうさ、ありゃ雪の降った寒い日だったねェ。あたしゃ気まぐれに旦那の墓参りに出かけたんだ、お供えものを置いて立ち去ろうとしたら、墓石が口ききやがったんだ。オーイババーそれまんじゅうか?ってねェ。食べていいか、腹減って死にそうなんだと聞いてくるんで、私の旦那のもんだ旦那に聞けっつったら間髪入れずに食い始めた。なんて言ってたかと聞いたら、死人が口きくかだとさ。だから一方的に約束してきたってよォ。この恩は忘れねェ、アンタのバーさん老い先短い命だろうがこの先は、アンタの代わりに守ってやるってさ」

キャ「ソンナノ私ニハ関係ナイネ」

登「まぁ聞きな。そいつがしばらくたってからね、女の子を連れてきたのさ。薄汚れた格好して目が死んだ女の子をね。アンタの子供かい?ッて聞いたら女の子の方が、こんな野郎の子供じゃない。私には親なんていねーよクソババァって言ってきたんだ。親がいねーなら、ここに居りゃあいいよ、今日からここに居る奴がアンタの家族だ。ってあたしが言うとねェ。目に一杯涙ためて、仕方ねェから守ってやる。私がばばぁを守ってやるってさ」

その話をしていると、キャサリンめがけてクナイがたくさん飛んだ来た。キャサリンを囲んで逃げれなくすると、銀時が川から上がってきてキャサリンの頭をぶん殴った。

そしてキャサリンは捕まり連行された。橋の上で銀時・お登勢・新八・神楽が騒いでる中、瑞希は一人、屋根の上でその光景を眺めていた。

『いつの間にか、守るもの《かぞく》がふえちまったなァ…。私は何時までも入れる訳じゃねーのに…何時までここで、アイツらと笑ってるんだろうか私は・・・・』

そう言った瑞希は、気持ちが読めない表情で死んだ目でそっと息をついていた。どことなく苦しそうな雰囲気を醸し出しながら・・・。
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