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□寂しがり
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「薫、もう寝るよい。」
「まって下さい〜あとちょっとでこの書類終わりますから。」
この問答を何回繰り返しただろうか。
薫は二番隊に所属している平隊員なのだが、隊長が自力で書類がほとんどできねぇ馬鹿なもんで、こうしてたまに手伝ってやっている。
そのせいで、こうして二人で過ごす時間にも薫は書類と戦っている。
書類やら本やらに手を付けだすと止まらなくなるあたり、俺とそっくりだと言ってサッチ達はよくからかってくる。
似てる、そう言われるのはくすぐったくもあり、少し嬉しかったりもするが、それゆえきつくたしなめられない事に僅かにいらだちも覚える。
ちっ、エース今度こそぜってぇゆるさねぇよい…。
最後の返答から十分待ったところで俺は書類を取り上げた。
いつもは逆なんだがねぃ…。
「あっ…マルコさん、それはまだ…。」
「もう二時前だし、残りは明日だよい。それより、そろそろこっちにも構えよい。」
意外と寂しがりやな年上の彼
(マルコさん〜もう!めちゃくちゃ可愛いっ!)(うるせぇよい…。)