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□君の優しさ
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「あ〜38.5分か〜。」

やっちゃった、とぼそっと呟いてみてもそれに答えてくれる人は誰もいない。

よりにもよって大学で大事なテストがある週に私は熱を出してしまった。

単位の心配をしてみても、今の時期を考えてみるとインフルエンザの可能性も否めない訳でして…。

「あぁ…テスト終わったらデートだったのに…。」

テスト明けの楽しみまで潰されてしまった私はすこぶる機嫌が悪かった。

ゴンゴンゴン

ちょっと荒っぽいノック音。

誰が来たかなんかすぐに分かる。

来るなって言ったのになぁ、と思いながらも玄関を開ける。

「…エース。」

「よっ!来たぜ!」

そう言ってニコッと向日葵のように笑うと、大量の荷物を床におろした。

「えっ…。」

「こっちがポカリで、これがゼリーだろ?そんでもってこっちが雑炊の材料…。」

「…こんなに買ってきてくれたの?ってか料理できたっけ…?」

「まぁ見てろって!うめぇの作ってやるからさ!」

そう言いながらほら寝た寝た!とベットに追い返すエースについ笑みがこぼれた。



君の優しさ


(うおっと!火強すぎた!)(…大丈夫かな。)





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