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□甘い甘いチョコを
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大好きなあなたに
甘い甘いチョコレートを…
2月14日、好きな人にチョコレートを渡して想いを伝える日。
だから、女の子たちはみんなおしゃれをしていたり、ものすごく気合が入っている。
たが、笠松幸男だけは違った。
「はぁ…どうすっかなぁ…」
チョコレートを作って持ってきたはいいものの、どうやって渡せばいいのか、相手はあのモデル(笑)の黄瀬涼太だ。今頃いろんな女子に囲まれてチョコをもらっているに違いない。
どうせいっぱいもらってるしいっか、と笠松は思った。
「大体、こんな女々しいことなんてやってられるかっての…」
このチョコどうしようと考えていたら、森山がいきなり話しかけてきた。
「さっきからどうしたんだよ、ため息ばっかついて。…あー、恋する乙女ってやつね。」
「乙女じゃねーよ。いや、ただ…渡すのが、な。」
「あー…あ、アイツまだチョコ貰ってないらしいぞ?」
「は?なんでわかんだよ。」
「女子が嘆いてた。」
「あー…でもなんで?」
「そりゃ、当たり前だろう?まぁ、そう言う事だから。渡してやれよ、それ。」
言いたいことが言い終わったのか、そそくさと女子が集まってるところに行ってしまった。
まぁ、とりあえず黄瀬の所に行くか。
笠松はチョコレートをもって、教室を出た。
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