krbs

□そういえばさ
2ページ/6ページ



ピリリリリリリリリッ
ピリリリリリリリリッ


悶々と考えていると突然携帯が鳴りだした。
あまりにも突然だったから、一瞬ビクッとしてしまった。


誰からだ?と液晶をみたら、青峰からだった。


内心焦りながら、電話を取った。




「…もしもし?」


『あのさ、今から外でれる?』


「え、ああ、でれるけど…?」


『今さ、笠松さんの家の前にいるんだけど、買い物につきあって。』


「は?!おま、来るなら来るって言えよ、ばか!!」


『まぁ、ビックリさせたかったし?じゃあ、待ってるから。』


「ちょ、おいっ!!……ったく!」



明日から9月になるが、夏の暑さは残ってる。
家にあげてもいいけど、部屋が汚いから見せたくない。
なるべく早く用意をすまし、家の前で待ってる青峰のところに向かった。


「おせーよ」


「突然来るから悪いんだろ…」


私服姿の青峰を見るのは初めてだ。
いつも制服だったり、ユニフォームだったり…
だから、つい見とれてしまった。

私服姿っていっても、Tシャツに黒いスキニー。首もとには、ネックレスがついていていつもと雰囲気が違う。
シンプルだけど、かっこいい…

に比べて、俺の格好は、Tシャツの上にグレーのフード付きパーカをはおり、下はチノパン…子供っぽい…

俺と青峰は正反対だ…


「……かわいー…」


「は?」


青峰がいきなり発した言葉の意味が全くわからない。
なにが可愛いのか……


「いや、笠松さんの私服ってみたことなかったからさ、どんなのか想像してたんだけど。うん。やっぱかわいいわ。」


ニッと笑って言う青峰に、照れくさくなって下を向いた。きっと今、首まで真っ赤だ。


「じゃあ、行くか」



青峰は俺の手を取って歩いていく。







この辺人通り多いんだけどな……






.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ