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□日常
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ご飯も食べ終わったし、部屋に戻ろうとしたら、セトに呼び止められた。
「シンタローさん!散歩行きましょう!!」
「………は?」
ほら、早く!と手を引っ張ってくるセトがなんだか犬に見えてきて、笑ってしまう。
今、犬の姿だったら、尻尾振ってるだろうな。
そう考えると、更に笑いが溢れる。
セトに何笑ってるんすかと聞かれたが、
「なんでもねぇよ。」と言っておいた。
本当の事言ったら、五月蝿くなるだろうと思ったから。
手を引っ張られながら、外に出た。
もうすぐ春だというのに、まだ風が冷たい。
マフラー付けてこればよかったと思っていたら、
セトが自分に巻いていたマフラーを俺に巻いてくれた。
てか、いつの間にマフラーしてたんだよ。
「…お前が寒いだろ、」
「大丈夫っすよ!俺、シンタローさんよりも丈夫なんで!だから、巻いていてください。」
…何こいつイケメン。
女の子ってこういうのに惚れちゃうんだよな。さり気ない優しさとか、
モテる男は違うなぁ…いや、別に羨ましいってわけじゃないけどね?!
ただ…やっぱこいつモテるんだよなーって…
「シンタローさん?どうしました?」
「い、いや、別に…っ」
「……あ、あのお店入ってみません?」
「べ、つにいいけど…」
あー、早く帰りたい。
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