【番外編】
□【柳原学園】腐男子座談会
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《桃矢×??》
「桃矢!」
青が広がる空の下、待ち人の声が聞こえて桃矢は振り返る。
そこには眼鏡にアルペンハットを被った悠里が走り寄って来ていた。
少し息を上げて悠里は申し訳なさそうな表情を浮かべる。
「ごめん、遅れた」
「……俺が早く来ただけだ。問題ない」
「そっか、良かった」
へらりと笑う悠里に、桃矢は微かに口元を上げる。
すると悠里はそんな些細な表情の変化も見抜いたようで、目を瞬かせた。
今日は所謂デートをするために学園外に出ていた。
悠里は目立ってしまうからと変装のようにしているが、桃矢にとってはそれさえ可愛いものだった。
「……今日の服、似合っているな」
「ん、そう?」
「……あぁ、可愛い」
そう言うと、悠里はぱっと赤面して目を逸らす。
しかし桃矢の手をそっと握って小さな声で。
「…とう、や、も、カッコいい…」
「……そうか」
「っ」
悠里の手を握り返してやると、悠里は少し息を詰めた後幸せそうに微笑んだ。
***
瑞「なんて…なんて清らかな…」
綾「浄化される…浄化されるよー…」
麗「厭らしさが全くないのに、ちゃんといちゃついてる二人って凄いですよね」
瑞「松村先輩の素って良いッスよね。特別な感じがして」
麗「まぁ、俺はいつもそうなんだけどね?(爽やかな笑顔)」
綾「俺も…っ俺も甘えられたい…!!」
瑞「ちょっと、ここ腐男子の座談会ッスよ。私情入ってるじゃないスか」
麗「本音は?」
瑞「ごちそうさまですヒャッフゥゥウウ↑↑」
綾「瑠衣先生のお役に立てているようで何よりだよwwwww」
麗「黒田先輩は生粋の兄貴肌ですからね」
綾「書記クンってムラムラすることあるのかなー」
瑞「そういう男に限って夜はスゴイんスよ…(ニヤリ)」
麗「兄貴肌×演技俺様、美味しいな」
綾「日中爽やか兄貴に支えられるのに、夜は泣かされるとかなにそれプマイ」
瑞「さってさて、お次はー…里中先輩×夏希先生」
綾「何それ新しい。けど、会計クンは俺の中で受けだからなー」
麗「俺は出来ますけど、和樹先輩は俺たちより皆さんと付き合い長いですもんね」
瑞「長年周囲の人達で腐男子妄想やってると固定化されるんスね、やっぱ。んー、じゃあ次…島崎先輩×黒田先輩」
綾「ごめん、書記クンが受けになるのも難しい。相手俺とか竜二ならともかく」
麗「確かに…黒田先輩には、毒舌な島崎先輩を攻めてほしいですよね」
瑞「いやいや、毒舌×爽やか兄貴、良いじゃないスか。しかも攻めが低身長ってのも下剋上感あって」
綾「あ、萌えるー」
麗「流石、物書きの腐女子の彼女に腐男子化させられ、自分は絵描きになった腐男子は違うな」
瑞「アイツも呼んだとしたら、多分ここに居る三人で妄想されるんスよ、彼氏の俺も含めてッスよ? そんな奴に洗脳され続けたッスからね」
綾&麗「「腐女子っょぃ…」」
瑞「えーっと次はー…、あ」
綾「ぶっはwwwwwwww 次これ行こう!!wwwwww」
麗「私情入りまくりじゃないですかwwwwww」
瑞「ではではどうぞー」
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