ボクライブ! 〜男の娘スクールアイドル!?〜

□#5 Niko which invades
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  翌朝・神田明神───


「おはよう。」

「「おはようございまーす!」」


少し早めに朝練に向かうと、そこには一年生の三人が集合していた。

早速先輩よりも早く集合していて感心、感心。

と、ここで花陽の変化に気付く。


「あれっ?花陽ちゃん、眼鏡は?」

花陽「はい!コンタクトにしました」


昨日までかけてたアンダーリムの眼鏡を外し、ボクの予想通りの可愛い顔がそこにあった。

───いや、予想以上に可愛い。


「うん。すっごく可愛いね。思わず見惚れちゃうくらい」

花陽「えっ、あ、ありがとうございます…」

凛「かよちん照れてるにゃー!
  照れてるかよちんも可愛いよねー真姫ちゃん!」

真姫「そうね。」

凛「さっきの照れてる真姫ちゃんも可愛かったにゃー!
  真姫ちゃん真姫ちゃん真姫ちゃーん♪」

真姫「ううううるさい!」


もう一つの変化にも気付く。

一年間'sが名前で呼び合ってることだ。

μ'sのメンバーになって打ち解けたのだろう。仲が良いようでなにより。



「あ、そうだ。これ作ってきたからよかったら食べてみてよ」

カバンからタッパーを取り出し、『レモンのはちみつ漬け』をお披露目する。


凛「わぁー美味しそー!」

花陽「ありがとうございます!」

真姫「気が利くじゃない」

「はちみつ多めにして三日三晩漬けたから甘くなってると思うよ」

凛「ん〜!甘いにゃ〜♪」


よかった。好評みたいだ。

スポーツするにはレモンのはちみつ漬けは最適だからね。




  ─────ッ……




(ん?)


何か視線を感じたような。


花陽「どうかしましたか?」

「ううん、何でもないよ。
 じゃ、先に朝練始めようか」

凛「了解にゃー!」



……まあ、多分猫かなにかだろう。



    ※




「よーーーい…………」

  ピッ!


今日の練習は基礎体力作りの階段走り込み。

アイドルとは一見楽しそうに歌ってるように見えても、終始笑顔で歌って踊り続けるにはそれなりの体力が必要であるもの、そのため練習メニューとして海未が考案したこの練習。

測定係りとして毎回見ているがキツそうだ。


  ピッ

凛「一番乗りにゃー♪」

真姫「ふぅ……」


そしてこの二人のタイムはなかなかのものである。

陸上部志望だった凛はもとより、普段から筋トレをしているという真姫も凛に負けず劣らず体力があるようだ。



「………よし、そろそろいい時間だから朝練は終わりにしようか」

「「お疲れ様でしたー!」」


号令と共に朝練は終了。

早く着替えて学校に行かねば───



  わしっ


「!?」


胸に違和感を感じ下を向くと、色白の指がボクの胸を鷲掴みにしていた。


「な、な……!?」

??「お〜これはなかなかのモンやねぇ〜」


穂乃果「あ、希先輩!」

希「おはよう穂乃果ちゃん。
  あなた、見ない顔やね?」

「は、はい……えと、μ'sのマネージャーを……」


わしわしっ わしわしわしっ


「……あの、その前に離していただけると」

希「ほいほい」パッ


手が離れ、先輩の方へ向き直る。


「えーと、初めまして。μ'sのマネージャーをやっております二年生の坂木せらです」

希「ウチは東條希、三年生。よろしく」

「存じております」


希先輩は生徒会副会長。そのためこちらとしてはすごく見覚えがある。

まあいきなり胸を鷲掴みにしてくる人というのはびっくりだったけど……

というか、ボクに至っては胸ではなくパッドなのでバレやしないかヒヤヒヤする。



  ──────ッ……


「!」

また感じる視線。

誰かに見られてる……?


ことり「どうしたの?」

「いや、大丈夫……希先輩、ここって猫か何かいたりしますか?」

希「猫、ね。時々おるけど……───」

(……?)


さっきボクが視線を感じた方向を見て何やら微笑んでいる希先輩。

何なんだろう……?



 
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