ボクライブ! 〜男の娘スクールアイドル!?〜
□#4 まりぱ
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海未「μ'sの…」
ことり「お手伝い?」
穂乃果「本当に!?」
「うん。」
後日の放課後、皆帰り支度をして
各々部活へ行ったり帰宅する生徒が居る中 ボクはμ'sの三人に声をかけた。
昨日決心した、μ'sのお手伝いをしたい旨だ。
「昨日のライブ、本当に凄くて感動したんだ。
でも、あまり人が集まってなかったからどうにか注目されないかなーって思って……だからお手伝いしたいなーって」
ことり「わぁ〜感動してくれたなんて……」
海未「な、なんだか恥ずかしいですね……」
穂乃果「〜〜っ……!!」
赤面する二人とすっごく目をキラキラさせる一人。
穂乃果「ありがとうっ!! いやぁ〜嬉しいなぁ!!そんなこと言ってくれる人がいるなんて! 必死に練習した甲斐があったようぅぅ〜……」
コロコロと喜びの表情から泣きの表情へと切り替わる、なんとも忙しい表情変化だ。
ことり「でもちょうどよかった。今ね、部員募集中なの。」
海未「生徒会に部として認められるには、最低五人の部員が必要なんです」
「あ、そうなんだ」
穂乃果「だから入ってくれるなら大歓迎だよ!」
「じゃあよろしくね、高坂さん」
入部を認められ改めて挨拶をすると、穂乃果は一瞬戸惑った表情をする。
「……? どうかした?」
穂乃果「うん、せっかくだから名前で呼んで欲しいな! せらちゃん!」
「あっ、そういうこと……うん、よろしくね。穂乃果ちゃん」
お互い名前を呼び直し、握手をする。
穂乃果「でもよかった!いきなりこんなにも可愛い人が入ってくれるなんて!」
「えっ、あ、そんな……可愛いなんて……」
穂乃果「これならステージに立っても全然目立てるね!」
……ん?
海未「穂乃果……」
ことり「穂乃果ちゃん、せらちゃんはメンバーじゃなくてお手伝いで」
穂乃果「そうだ!今から練習があるんだけど早速せらちゃんも練習しようよ!」
あ、これは勘違いしてるやつだ。
ボクはお手伝いはしたいけどメンバーとして歌って踊るのh
穂乃果「よーし!じゃあ早速屋上へレッツゴー!!」ガシッ
「うわぁっ!?」
手を引かれ、有無を言わさず屋上へ連行されるボク。
ことり「穂乃果ちゃんっ!?」
海未「穂乃果っ!」
※
屋上 ───
穂乃果「えっ、歌わないの!?」
「う、うん……ただのお手伝いを、ね……」ゼーハー
海未「まったく……話聞いてましたか?」
穂乃果「でももったいないなぁ……そんなに可愛いのに」
「う……ごほんっ。えーっと、ごめんね、ボク…歌うのはちょっと……」
ことり「無理強いはしないけど、私歌うのはちょっと苦手だったよ?」
海未「私も、人前で歌うなんてとても出来ませんでしたよ」
「ううん、そういうのじゃないんだ」
穂乃果「?」
三人は首をかしげる。
うーん、これは実際披露した方が早いか。
ちょっと恥ずかしいけど……
一歩下がって三人に向かい合い、「すーっ……」と深く息を吸う。
ここで歌うことを察した穂乃果は、おおっ と言わんばかりに期待の眼差しを向ける。
「だぁ〜ってぇ〜〜かの、っせぇいかんじたぁんっだ〜〜〜、そぅおだぁ〜〜〜ぁ〜〜すすぅめぇ〜〜〜ぃ」
が、その期待を打ち壊すには十分なほどの、音程などまるで合ってない歌声がボクの口から流れ出す。
「こおぉぉかいしったくなんぃいめ〜ぇのまえに ぼくらの、んみぃちがあるぅう〜〜〜、〜〜〜ぅ〜〜〜………」
「「…………。」」
三人の目が点になる。
「……うん、こういうことなんだ。」
そう、ボクは音痴である。
それも致命的なほどの。
そのおかげで音楽の成績は今まで1か2しか取ったことがない。
カラオケすらろくに行けやしないレベルなのに、スクールアイドルなど以ての外である。
穂乃果「こ、これは……」
海未「うーん……」
「ごめんね、こんなもの聞かせちゃって」
ことり「ううん、気にしないで」
「というわけだから、メンバーにはなれないけど……練習を見たり、練習のメニュー考えたり、チラシ配ったり、そういうことのお手伝いをやらせてもらえたらなーって」
穂乃果「うん!それでも大歓迎だよ!」
海未「メンバーじゃなくても部員の頭数にはなりますしね」
ことり「じゃあせらちゃんはμ'sのマネージャーさんだね!」
マネージャー。お手伝いよりもしっくり来る役職だ。
穂乃果「おお!マネージャー!
なんだかアイドルっぽくていいね!
じゃあよろしくね!マネージャー!」
「こちらこそ。よろしくね」
こうしてμ'sのマネージャー・坂木せらが誕生した