BLEACH 短編

□好きだから、伝わらないで。
1ページ/2ページ



私は昔から憧れていた十番隊に第三席として入隊した。


『本日付で配属されました平原華穂です。よろしくお願いします!!!』

日「....日番谷冬獅郎だ。よろしく頼む」

乱「私は松本乱菊!!よろしくね♪」


とりあえず、挨拶できたし早速仕事に。と思い隊首室を出ようとすると


乱「あー待って!!!」

『えっと〜....何か?』

乱「これ、手伝ってほしいんだけどっ!!」


指がさされた方向を見ると、書類の山が何個もあった。
.....そういえば、松本副隊長ってサボり癖があるって聞いたような....???


乱「お願い!!!」

『構いませんが....。』

乱「やった♪じゃ、こっち座って座って!!!」

日「....すまない」

『あ、いえ。雑用は慣れていますから』


軽く解釈をして椅子に座って書類の整理を始めたのだった―――




































『ふぅ....やっと終わった。』

乱「ありがと〜助かったわ〜」

『いえ、これぐらい。』


そう否定したときに、定時の鐘がなる。


乱「仕事終わったし、歓迎会も兼ねて飲みに行くわよ〜♪」

『え、あの、松本副隊長!??』

乱「隊長も行きましょう〜!」

日「....まだ、仕事がある。お前らで行け」

乱「じゃ、終わったら来てくださいね〜♪」


こうして、強制的に引っ張られていき居酒屋へと連行された。


誰が来るのかたずねると

乱「恋次と修平....ぐらいじゃない?」

『え....。』


大物です。大物すぎる二人が来るんですか。
私、いても大丈夫なのだろうか...??

うぅ....胃が痛くなってきた。



乱「二人共早いわね〜」

檜「そりゃ、久しぶりのお酒ですからね」

恋「あ、そいつが前に言ってた子ですか?」

乱「そうよ!可愛いでしょ〜?」

『あ、えと、平原華穂れす!!!い、以後お見知りおきくだしゃい....』


ダメだ、緊張しすぎて呂律回んない。しかも噛み噛みだし。
いや、なんか違う。


....もしかして、お酒の匂いだけで酔った!?
うそうそ!!!そこまでお酒弱くないはずなのに!!!


『もう....らめだぁ....』

乱「ちょ、華穂!?!?」


そこで、プツリと意識が途切れたのだった。









































『ん....』

意識が浮上し、まだ重たいまぶたを開く。
....ここ、私の部屋....??


日「目が覚めたか?」

『.....え、あれ、なんで日番谷隊長が....』

日「仕事が終わったから行ってみたらお前が倒れてたんだよ」

『わぁ.....やってしまった.....。も、申し訳ございません!!!お手間をおかけしたようで....!!!』

日「気にするな。....何もなくてよかった」

『!!!!』


優しく微笑む日番谷隊長。

笑った顔、初めてみた.....。





私は日番谷隊長が好きだ。
そばにいたくて、笑った顔が見たくて八番隊から十番隊にうつった。

初めてみた日番谷隊長の笑った顔。
見てしまった。

恋人でもないのに、思ってしまった。


―――独占したい


そう思ってしまった。



気づかれてはいけないのだ。
相手は隊長....。



....ダメだ、これ以上一緒にいたら、溢れてしまう.....。


『あの、日番谷隊長....。もう大丈夫なので松本副隊長のもとへ戻ってもらって....』

日「.....泣いてるやつをおいていけるか」

『へ....???』


頬に触れると濡れていた。

しばらく固まったあと、慌てて拭う。



『す、すみません!!!なんでもないので、その、戻ってもらって大丈夫です!!!』


失礼ながらも、隊長に背を向けて涙をとめようとする。

でも、止まらない。


見ているだけで本当によかったのだ。


こんな自分知りたくもなかった。



日「平原、こっちを向け」

『む、無理ですっ!!!こんな顔見せれませんっ!!!』

日「いいから、こっちを向け!!!」

『!!!!』


突然の大声に体が強張る。
そして、ゆっくりと隊長の方を見ると手首を掴まれそのまま押し倒される。


『ちょ、隊長!?!』

日「.....好きだ」

『......へ!?!?』

日「だから、泣いてるお前を置いていくことはできない」

『っ....!!!』


夢なのだろうか。
そう、まだ私は夢の中にいるんだ。

....なら、いいよね?



『私も、好きです―――』


そうして、隊長の唇に自分の唇を重ねた―――


























































.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ