恋に落ちた海賊王*リュウガ
□トマラナイオモイ
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〜リュウガ目線〜
アイツをこの船に乗せたのは、まぁ何つーか、ノリってヤツだ。
シンやハヤテに散々暴言を吐かれても、ビビってはいるが泣いたりしねぇで。
シンに海の藻屑か売り飛ばされるかと問われて、“他の選択肢は…”なんて言ってのけたのには笑った。
か弱そうな見た目とは裏腹に芯の強さが宿る瞳。
その瞳を見たら、コイツを乗せたら面白いんじゃねぇか、なんて思ってな。
俺の読み通り、あゆみを乗せた事でこの船はさらに賑やかになった。
どいつもこいつもあゆみを気に入って、ちょっかい出して。
…まぁそれは俺もなんだけどな?
女が乗るっつー事で誰かとひっつくかもしんねぇって事も想定内だった。
ソウシと恋人になった時は、本当に嬉しかったんだぜ?
アイツの抱えてた孤独を知ってる分、余計にな…。
その反面寂しい気持ちもあったのはまぁ、娘を取られた気分ってやつか?
いや、俺はそんな年じゃねぇけどよ。
けれど1つ想定外だったのは、俺自身もあゆみに魅了されちまったって事だ。
女には困ってねぇ。
顔もスタイルもいい女なんて黙ってても寄ってくる。
なのにこんな小娘にマジになっちまうとは、海賊王としてどうなんだって話な訳だ。
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