恋に落ちた海賊王*トワ
□トマラナイオモイ
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〜トワ目線〜
彼女が樽から現れた時、僕は思わず心を奪われた。
勿論驚いたり慌てた事も事実だけど…何て可愛い子なんだろうって。
彼女がこの船に乗る事になって、純粋に後輩が出来たっていうか、仲間が増えた事が嬉しかったなぁ。
まぁ僕が見習いなのに変わりはないんですが…。
下っ端の僕は雑用が多いから、彼女が手伝ってくれる機会が多くなって。
いつしかその時間が、一日の中で一番、楽しみな時間に変わっていった。
彼女と二人でいる時間が何よりも好きで、彼女の笑顔を見ると僕も嬉しくなって…
二人でするたわいもない話。
トワくんって呼ぶ彼女の声。
太陽みたいに眩しい笑顔。
僕より小さくて、華奢な身体。
ふわっと香るシャンプーの匂い。
彼女の全てが僕をドキドキさせる。
なのに何でだろう…
ハヤテさんと二人でいる彼女を見ると、胸がズキッと痛んで、苦しくなるんです。
恋なんてした事がない僕は、この気持ちが何なのか、ずっとわからないままでいた。
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