恋に落ちた海賊王*ソウシ
□トマラナイオモイ
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〜ソウシ目線〜
最初はね、妹の様な存在だったんだ。
突然海賊船に乗せられる事になった彼女が可哀想で…男だらけだし、口の悪いのもいるしね?
私が守ってあげなくちゃって使命感みたいな物があったんだ。
けれど彼女はすぐにみんなに溶け込んでいった。
ひたむきに頑張る姿や華が咲いた様な彼女の笑顔に、どれだけ癒されてる事か…
私にとっても、この船に乗るメンバー達にとっても彼女の笑顔は宝だ。
でもナギの前で見せる表情は特別な物で。
その表情を見る度私は、胸が締め付けられる思いになるんだ。
その思いに気付いてようやく分かったんだ。
いつしか私は彼女を“妹”としてではなく、“女性”として見ていたという事に…。
今になって、ナギが誤解している隙に奪ってしまっておけば良かったかな、なんて後悔する気持ちもあったりするよ。
なんて、いい年したオジサンが情けない話だよね。
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