恋に落ちた海賊王*ナギ

□トマラナイオモイ
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〜ナギ目線〜



女の事なんてわかんねぇ、面倒だと思ってた。

アイツがこの船に乗る事に決まった時もそう。
なるべく関わりたくねぇってのが本音だった。



なのに何でだろうな…不思議と気にかけている自分がいた。


最初はあんな細い身体で、ちゃんと飯食ってんのかと心配になったモンだが…
いざ生活を共にしてみれば、その小さい身体のどこに入るんだって程のあの食いっぷり。

本当に美味そうに幸せそうな顔で食べる姿は、見ていて気持ちのいいモンだ。


料理人としては美味いと言われるのは誰が相手でも嬉しいモンだが、何故かアイツの言葉や笑顔が一番嬉しいと思ってしまう。


アイツの喜ぶ顔が見たくて、気付けば好物を作ってやったり、アイツの反応を何よりも気にする様になってた。



手伝いに関してもそうだ。


俺は元々人に厨房に入られるのは好きではなかった。

だから最初は拒否したが、それでもめげずに手伝いにやって来るアイツをいつしか受け入れる様になって。


誰かと料理するのも悪くねぇって思う様になった。



そんな気持ちの変化に驚きもしたが、アイツへの気持ちに気付くのに、そう時間はかからなかった。




でも最初からアイツは、シンだけしか見えてなかった。


シンにどんなに冷たくされようと、突き放されようと、シンさんシンさんと犬みてーに健気に追いかけて。

そんな一途な想いに触れてか、シンもまたアイツに惹かれていって。


アイツと出逢ってシンは変わった。

いや、シンだけじゃねぇ。
きっとアイツと出逢って変わったのは、俺もだな…。





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