「……なんでそうなった」


もうこうなったら頭を抱えてやる。


俺の名前はゼロ=ブルー。2020年のダイバとやらを氷漬けにし、人類を恐怖に陥れた帝竜だ。

しかし突如現れたムラクモ13班とやらに倒された。そこそこいい勝負は……したのではないか。うん。格下呼ばわりされたけど。

とにもかくにも、そこで俺は生涯を終える筈だったのだが。


何の運命の悪戯か、ニンゲンの……しかも子供の姿になって2021年のトーキョーで目覚めていた。

そこからやはりなんやかんやあり、何故か敵である13班に加入させられ、挙げ句の果てにフォーマルハウトすら倒していた。下克上。


そしてその後俺はダイバの片隅でひっそりと誰にも見つからないように眠りについた。流石にあれだけニンゲンの身で帝竜や真竜の悪行を見せつけられてのうのうとは生きていけない。

しかし身体はニンゲンでも中身は帝竜。そう簡単には死なせてくれないらしい。そこで長い長い眠りについた訳なのだが。









目覚めたら目覚めたでなんと13班が新メンバーで復活しているしまた流れるように加入させられるし。第7真竜は誕生しそうだしなんとアトランティスに行ってニアラを倒す真の下克上をするしエデンでまた真竜倒すし。

ヒュプノスの片割れが真竜になるし。




しかも今、俺の目の前には『俺』がいる。

摂氏18℃の気温な時点で嫌な予感はしていた。ああこれは俺の冷気と似ている。似ているが違う。俺の冷気よりも少々劣っている。

ナビの少女からは『ゼロ=ブルー・オルタ』だと言われていた。もしかしたら他のメンバーはかつて俺と共にトーキョーに降り立った帝竜を倒しているのかもしれない。面識のない奴かもしれないがな。



氷対氷。帝竜対帝竜。ゼロ=ブルー対ゼロ=ブルー・オルタ。結果は正直分からない。力が未知数なのと、属性の関係で非常に先が見通せていない。


……ああそうだ、亜種とは言え同じゼロ=ブルーであるのなら、これを言わなくては。






「覚悟しろ、『格下帝竜』……………!!!!!!」

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