FGO夢
□まぶしいひかり
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暗い所から突然明るい所に出た時。目が慣れずに全く何も見えない。
今回の召喚はまさにそれだった。
光の輪のなかに立つ私と、その私を凝視する琥珀色の瞳。ああ、恐らくロンドンの事で、だろう。あの私はこの少女を怒らせるのに十分だ。
「ええと、ロンドンでは敵だったけれど味方になってくれたのは嬉しいよ。というか心強い。これからよろしくね」
向けられた笑みは、私には眩しいものだった。
* * *
前回の召喚で私のやった行為はけして許される事ではない。美沙夜は私を許しはしないだろうし、それ以前に私が私自身を許せない。
それに、あの聖杯戦争でバーサーカーのクラスで召喚された青年も今回、召喚されている。クラスはアサシンの様だが。バーサーカーのマスターの少年に、酷いなんて言葉では到底言い表せない事をした。それを知ったら彼はどうなるだろうか。
そして、あの琥珀色の瞳は。まさに正義の味方、という表現が似合うあの少女は。こんな私を全て受け入れてくれるだろうか。
受け入れてくれたのなら、何故だろうか、そんな訳はないのに。
全てが赦される気がした。