短編
□主役の憂鬱
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誕生日。
この世に生を受けた証である誕生日という日にち程素晴らしいものはないのではないかと守沢千秋は考えている。これに匹敵するのはユニット活動や部活動、そして日曜のヒーロータイムくらいか。考えてみたら案外あった。
教室に入ればプレゼントが用意してあろうがなかろうがクラスメイトからの祝福の言葉が浴びせられる。
『誕生日おめでとう』。
その言葉に守沢千秋という男は柄にもなく照れたのだった。
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