薄桜鬼【神のみぞ知る】

□桜
1ページ/5ページ

風間「…天霧、千里がゴミ虫どもの処から戻らなくなって何日目だ」

天霧「…4日目ですね」

風間は未だ戻らぬ千里に、苛立ちを隠せないでいた。

不知火「なあ、なあ、千里は新選組の奴等と一緒に長年暮らして来たんだよな?もしかしてよう、このまま戻らねえんじゃねえのか?」

風間「千里が俺との約束を破るはずがない」

天霧「しかし風間…千里さんが戻れない理由があるのでは?」

不知火「案外、鬼だっつって監禁されてたり、いろいろ隅々まで調べられたりしてたりしてな」

風間「…行くぞ」

風間の殺気に天霧も不知火も
何も言葉に出来なくなっていた。


その頃、新選組では千鶴と千里のことを八瀬の里から来た千姫と君菊が土方達に説明していた。


近藤「千里は鬼姫であったか…しかし普通の女子にしか見えんが…まあ普通よりは、かなり美しいが…な」

平助「それに鬼のように強い!」

新八「鬼だからな」

左之助「…あほか」

土方「千鶴は人として育てられたから自分の正体がわからなかったと言うのはわかった。しかし2人をそちらに行かせて安全が確保出来るならすぐにでも行かせてやりてえが…」

君菊「無理強いするつもりはありません。それで1度、千里様を風間達へ預けたのも事実ですから。しかし万が一、千里様のご意思が風間に向かなかった場合、風間は無理矢理にでも千里様を手篭めにし跡継ぎをとなさるはず…」

千姫「千鶴ちゃんにしても、同じです」

土方「千里と千鶴の力はどの程度だ」

千姫「千鶴ちゃんは自身の治癒能力の高さくらいかと思う。鬼に覚醒したこともないだろうし…でも千里ちゃんは我が家の古文書によれば…他人への治癒能力を持つ力。そしてあまりに強大な力を持つため力を封印されているとも書かれていたわ。封印が解かれた千里ちゃんの力はがどれくらいかは私達も想像はつきません。ただ、万が一にも千里ちゃんの、力を風間や人間達に利用されたら…おそらく国は崩壊するわ」

広間に静けさだけが戻った
その時だったー

ドガンッ



平隊士「奇襲です!!」


大きな音と共に平隊士の声がかかった。


平助「風間達だ!」

新八「千鶴ちゃんと千里ちゃんを奪いに気やがったな!」

土方「待て!」

新八や平助達が刀を手に広間を出ていこうとすると土方から制止された。

左之助「どうゆうことだよ…土方さんよ」

土方「…斉藤、千里をここへ」

平助「何だよ驚かすなよ〜」

新八「俺たちのそばに置いたほうが安全だしな」

斉藤は千里の元へと走った。

君菊と千姫は八瀬の里へと帰るよう
土方に言われ左之助が途中まで送って行った。


斉藤「副長、千里を連れてきました。」

土方「…」

千里「…大丈夫です私」

土方「!」

土方は千里が自分は人質として出されることを理解し、ここにいるとわかっていたことに驚いた。

土方は千里の首に刀を沿わせた。


平助「…何…やってんだよ…土方さん…」

土方「退け!」

新八「おい!土方さん!!!」

土方「平助と新八は天霧と不知火の制止に当たれ!」

千里は土方に連れられ庭に出た。

風間「!」

土方「動くな!1歩でも動いたら…千里に傷がつくぞ…千里は他人は治癒出来ても自分は治癒出来ねえらしいからな」

風間「貴様あああああ!」

風間は今までにない以上の殺気を土方に向けていた。

その殺気で気絶する平隊士が何人も出たほどに…

土方「くっ…!なんて殺気、出しやがる」

千里「風間さん…」

風間は土方を目で殺す勢いだった。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ