テイルズ オブ サーベリア

□Chapter 1 (旅立ち〜守護騎士)
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『旅立ち』


小さな漁村プルーニー


「おぅ!今日も森に行くのかいつも大変だな」


アウル
「うん。カミヤに教えてもらった剣技を忘れない為にも毎日修行しないとなぁ」

「はは。ごくろうさん、無茶するなよ。最近は森の中に狂暴な魔物がいるからな」


アウル
「大丈夫!俺が守るからね!」


「頼もしいね。」


アウル
「じゃあ行ってくる」


俺はアウル・ラングル。プルーニーとイグルスしか行った事がない田舎者。今日も森で剣技を磨かないとな!カミヤの奴…元気かなぁ

行き違いで森を抜けたヒストリアとバクサリードがプルーニーについた


ヒストリア
「おぉ♪海〜


バクサリード
「おゎ


「おや、旅の人かい?珍しいねぇ」


ヒストリア
「あっ…はい。ヒストリアと申します。で…この頭の上に居るのがペットのバクサです」


バクサリード
「おい誰がペットだ」


「喋るんか。ほっほっほ。疲れたじゃろ、良ければ寄っていかんかね?」


ヒストリア
「えっ?でも…」


バクサリード
「休養も大切だぞ。今日は休もう」


ヒストリア
「うん。…あの…おば様?お世話になります」


「礼儀の正しい娘じゃのぅ。孫のアウルも見習って欲しいわい」


ヒストリア
「はぁ…」


バクサリード
「ふっ。褒められたのだぞ?」


ヒストリア
「ふぇあああのごめんなさい…失礼な態度を」


「構わんぞ?…にしても重くないんかい?」


ヒストリア
「大丈夫です!剣の修行は昔からしてきたので、今は慣れました♪」


「そうかいそうかい。こんな可愛い娘でも剣を握る世の中になるとはねぇ…」


ヒストリア
「か…可愛い…///」


バクサリード
(なぜ、ワレと反応が違うしかも最後まで聞いてないぞ)


「まぁ、立ち話もなんじゃ。ゆっくりして行きなされ」


ヒストリア
「はい。…バクサ?くれぐれも元に戻らないでよ?」

バクサリード
「任せろ」


――


ヒストリア
「良い匂いですねぇ。…はぁ♪魚」キラキラ


「偉い変わりようじゃな

バクサリード
「すまぬな。少々箱入り娘なもんで。魚が好物なんだ」


「ほっほっほ。ゆっくりして行くと良いぞ」


――


一方アウルは


アウル
「ん…なんじゃこりゃあ

ヒストリアが暴れたであろう傷痕が様々なところにあった


アウル
「森の魔物が…居ねぇ…ってか…木々が半分以上斬り倒されてる…結構奥の方だから…良く聞こえんしな…一体誰が…こんな事…はっ!村が危ない!ばぁちゃん


アウルは忙しいで村に戻った


――


プルーニー


アウル
「おっちゃん平気かってかこの村に見かけない奴を見たか


「あぁ、ヒストリアちゃんか。どうした?ん?あぁ、まだ会ってなかったのか。アウルの叔母さんの家に居るぞ」


アウル
「なにっておっちゃん達無事だったのか


「無事?おかしな奴だな」


アウル
「だって森の魔物が皆いないんだいや…そのヒストリアって悪魔が…木々を斬り倒して…魔物を、皆殺しに…」


「おいおい。確かに木々を斬り倒した事は謝って来たけど。良い娘だぞ?ヒストリアちゃん」


アウル
「な…でもばぁちゃんが」ダッ


「やれやれ…相変わらずだな」


――

バン

アウル
「ばぁちゃん


「おぉ、帰ってきたか」


ヒストリア
「ん…?」


アウル
「美少女いやいや…」


ヒストリア
「?」


バクサリード
「恐らく、ヒストリアが魔物を残さず倒した事にご立腹なんじゃないか?」


アウル
「なんだこのチビ喋った


バクサリード
「お主…ワレを舐めとるな」

アウル
「くっ…この悪党木々を斬り倒し…魔物を残さず倒した事…後悔させてやるはぁ


ヒストリア
「…」パシ


グイッ


アウル
「うわ

ドスゥン


ヒストリア
「踏み込みが甘い。初歩がバラバラだね」ズズ


ヒストリア
「んん〜…幸せ…」


「紅茶を知らんのか。」


ヒストリア
「紅茶?」


…なんだ…今の…確かに踏み込みは完璧だった…なのに…なんて強さなんだ…


「外の世界にはお前より強い奴は山程居るぞ?カミヤもそうじゃろ?」


アウル
「ばぁちゃん…」


ヒストリア
「」カタ


ヒストリア
「木々を斬り倒したのは謝る。でも…君に闘いを挑まれる謂れはないよね?」


アウル
「あっ…あぁ…」


バクサリード
「少年。本来のヒストリアは今の倍以上は強いぞ。今は訳あって弱くなっとるがな」


アウル
「あれで…?なんて強さなんだよ…」


ヒストリア
「…でも…踏み込みは甘いけど資質はあると思う。君…アウル君だっけ?太刀筋は良かったよ」


アウル
「あっ…あぁ…その。…斬りかかってゴメン」


ヒストリア
「プルーニーの森を斬ってごめんなさい。…ふふ、これでおあいこだよ?」


アウル
「あっ…うん」

やべぇ…可愛い…この娘。俺…惚れちまった…


アウル
「でも…どんな武器で斬ったんだ?」


ヒストリア
「これだよ」


アウル
「大剣…人は見かけによらんと言うが…もしかして…ゴリラ」


ヒストリア
「…」ピキ


ヒストリア
「ゴリラ…?もしかして…馬鹿力だって言いたいのかなぁ?ねぇ」


アウル
「ごめん


ヒストリア
「あぁ、自己紹介がまだだったね。ヒストリア、でこのチビがバクサリード。以上。」スタスタ


ガチャ…バタン


「…お前はもうちょっと言葉を選ばんとなぁ。今のはアウルが悪いぞい」


バクサリード
「ワレも同感だ。ヒストリアは繊細な少女でその変わりちょっとした事で感情移入が激しいのだ。叔母さんも分かるだろ?魚を見た時と普段を」


「ふむ。ヒストリアちゃんは分かりやすい娘じゃな。」


バクサリード
「ふ…流石叔母さんだ…してアウルよ…謝るなら勝手にしろ。どのみち明日には出発するからな」


アウル
「あっ…あぁ…って武器置きっぱなしだし」


バクサリード
「安心しきっとるんだ。あんなおもっきり羽を伸ばしてるヒストリアは久しぶりにみた…」


アウル
「そう…なんだ…大剣…持てないことないよな」

バクサリード
「やめとけ。ヒストリアの剣は普通の剣じゃないぞ」

アウル
「まさ…か」ググ


う…動かん…なんだ…?


バクサリード
「はっはっは。だから言っただろう?この剣は少々異質でな。主人以外の奴が持とうとすると反応を示さんのだ。聖騎士になったと同時に聖剣を渡す理になっとってな。まぁ、聖騎士自体なかなかなれるものじゃないがな……こっちにくる際に普通の剣として封印した。」


アウル
「要は…他人は持てないって感じか?」


バクサリード
「そういうことだな。」


アウル
「…わかった…って謝らないと。」

ガチャ…バタン


――


ヒストリア
「……風が気持ち良い…シオンも連れてこれば良かったなぁ……」


アウル
「よ…よぉ…」


ヒストリア
「……なんです?ボクは用はありません」


アウル
「…あの、さ。ごめんなさい!」


ヒストリア
「…いやです。許しません」

アウル
「うっ……じゃあ…あんた、旅人なんだろ?俺を…連れてってくれないかな」


ヒストリア
「それはもっと嫌です。…だいたい、力の源のミリアムを砕かれ弱くなったボクにすら勝てない君が…この先無事でいられる訳ないでしょ。…ボクは命を粗末にする人間は一番嫌い。…話し掛けてこないで」スタスタ


アウル
「ミリアム…って…俺たち人間の中に眠ってる潜在能力を極限まで高める結晶だろそんなの砕かれたら…死ぬって…」


ヒストリア
「…全て砕かれた訳じゃない。…ボクは…偽りの強さだっただけだ」


アウル
「どういう…」


ヒストリア
「……昔…一回自分で砕いたんだ…家族を殺されて、その衝動で…また砕かれるまで。」


アウル
「二回も…」


ヒストリア
「どうやら、私の中に眠るミリアムは強力過ぎるみたいで、…封印された…感じかな」


アウル
「…俺のミリアムは…」


ヒストリア
「うん。感じる。君の…ミリアムは今は力を求めてない。だって、守るべき人間を見つけてない…だから、連れていけない。」スッ


アウル
「ん…?」


ヒストリア
「…とても…暖かい光だね。君のミリアムは…」ゾク


アウル
「?」

バッ


ズドォン


タクト
「ほぉ…受け止めたか」


アウル
「な…なんだ…」


ヒストリア
「………」


タクト
「どうした?」


ヒストリア
「……」ズッ


タクト
「…


ゴォ


タクト
「ぐぶっ


ヒストリア
「…ふっ」ズドォ


タクト
「なん…」バシャア


ヒストリア
「…」ガシ


アウル
「あっ…?」


――


バン


バクサリード
「どうした?」


ヒストリア
「…ここにいて…」チャキ


バタン


バクサリード
「どうした?」


アウル
「…あの娘が危ない朝からずっと感じてた胸騒ぎはきっとこれなんだ」ダッ


「騒がしいねぇ。ほれバクサリード。お前さんも魚が好きなんじゃろ?」


バクサリード
「む…うむ」


――


アウル
「…


タクト
「あぁあ。…わりぃ。やり過ぎたか?」


ヒストリア
「はっ…あ…」


タクト
「ミリアムを砕かれて弱くなったなぁ。」


守りたいもの…守りたいもの…守りたいもの守りたいもの…

『…とても…暖かい光だね。君のミリアムは』



ドクン!
……
パキン


アウル
「ヒストリアをはなせぇ」ゴォ


タクト
「この感じ…」


ヒストリア
「…あ…っ……」


アウル
「はぁぁぁぁぁぁ


ズドォン


タクト
「ぐぉ


アウル
「…女の子を…痛めつける奴は許さない」


タクト
「ふっ…良いだろう。かかってこい」


――


アウル
「…許さない」


タクト
「ふっ」


闘いが始まった。…守りたいもの…うん…俺…見つけたよ。ヒストリアを守りたい…


タクト
『轟雷弾』


アウル



ヒストリア
「…はぁ…はぁ…ファースト…エイド…」






ヒストリア
「アウル…ミリアムが強くなったね。ボクも戦う。回復は任せて」


アウル
「でも…」


ヒストリア
「これは…ボクの問題だから、でも…今のボクじゃ勝てない。お願い」


アウル
「…うん。わかった」


ヒストリア
「ありがとう」


相手が轟雷弾を打ってきた

ギィン


タクト
「なに…」


ヒストリア
「臥迅衝!」


タクト
「な…」ボコ


タクト
「避けれない…だとぐぁぁ


ヒストリア
「アウル…」


アウル
「あぁ」


アウル
『散沙雨』


タクト
「くそがぁ


ヒストリア
「…敵を撃つ…ファイアボール」


タクト
「ぐぁぁ






掛け合い

アウル
「すごい…この力でヒストリアを守る


ヒストリア
「…ごめんなさい…兄さん」

――


タクト
「く…今日はここまでだ」ザパァン


ヒストリア
「…」


アウル
「あっ…あの、つい…ヒストリアって言っちゃったけど」


ヒストリア
「ううん…ありがとう…アウル。…ねぇ…一緒に…来る?」


アウル



ヒストリア
「…力を…貸して」


アウル
「俺…ヒストリアを守りたい、だから連れてってください


ヒストリア
「…うん」

俺とヒストリアの絆が…深まった気がした。

――

翌日


「行くんだね。アウル」

アウル
「うん、ばあちゃん」

「うちの孫が迷惑かけるかも知れんがよろしくな。ヒストリアちゃん」

ヒストリア
「あっ…はい。…じゃ、いこ」

バクサリード
「どうした?彼氏でもなったのか?」バシン

バクサリード
「いてぇな

ヒストリア
「バカな事言わないで…もうバクサなんか嫌いだよ


アウル
「…」


行って来るよ…父さん、母さん。



ヒストリアとアウルの物語が始まった。


『隣町イグルス』
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