桜先輩に
□沢田ほのか
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なんだか、いつからかクラスの女子が、なんだか変。なんだか。
「………沢田さんてさぁ、」
「えーやだ、うそぉ…」
あぁ、ハブか。シカトか。へぇ…。軽いいじめですか。
女子ってああゆーの多いよなぁ。
それ言ったらまぁ、男子も多いわけなんだけど。
「ねぇ、聞いてよ林田くん。沢田さんてね……」
ほら来た。
俺にまで言って、沢田がみんなに嫌われるように仕組む。
しかし、聞いた話はなんとも羨ましい話で。
「………え、沢田って先輩に知り合い多いの?」
「うん、そうなの。それで「へー、いいね。先輩と仲いいって」
「へ?」
「今度沢田のこと見てみよーっと」
「え、ちょっと」
「そーいや、次移動じゃん。俺もう行くね」
俺は机にあった教材やら筆記具を持って教室を出た。
いいなぁ沢田。
俺も先輩と仲よくしてみたい。接点とかないから。
沢田は多分そのせいで媚売ってるって思われんだろーなぁ…。
あいつ性格的にそーゆう奴じゃないだろうに。
かわいそーな沢田。