井浦くんと
□なんかもう、いいや
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「昨日はどーも」
「…………あー、」
やっべ。
たいぎいのに捕まった。
目の前にいるのは昨日の喧嘩相手4、5人くらい。
とにかくまあ、制服じゃなくてよかった。
「お前学校辞めたらしいな」
……転校なんだけど、
「まあ」
「はっ、これで俺らの仲間入りだなー」
………知らないみたいだな。
都合いいや。
「お前らと一緒にすんなや。俺頭いいもん、お前らよか何倍も」
その言葉がどうやらあいつらには挑発に聴こえたようで、全員が一気に殴りかかってきた。
…………めんどくせぇ。
よし、逃げるか。
俺は背を向けて逃げようかと思えば、どうやら他にも仲間を呼んでいた(?)らしく、後ろにも同じように4、5人。
「…………うっぜ、」
何なんだよ、喧嘩吹っ掛けてくんじゃねえよ。
お前らが痛いだけじゃん。
だって俺負けねぇし?でも俺だって痛いわけだし。
あ、あれか、ドMか。きっしょいな。
……あぁ、もーいいや。
「全員死ねや」
そこからはあんまり覚えてない。
なんかもう、いいや
(なあ、あれ高遠じゃね?)
(え、ヤバくない?喧嘩?)
(トオル、ちょっと堀に電話!)
(堀にいってもしょうがなくない?!)
(…………いや、堀ならなんとなると思う)
(…………………そうだな)