リヴァイ兵長は選べない人

□リヴァイ兵長は選べない人 2話
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ミケがそう言うとリヴァイはミケを見上げて首を振った。

「それは無い。ただアイツを受け止めてやりたいと思ったんだ」

やはり、リヴァイなりの何か感情があるんだろう、ミケはそう確信した。
かといってこのままの状況を続けるのは色々と難がある。
それをリヴァイにどう伝えれば上手く理解させる事が出来るのだろうか…
リヴァイの頭を撫でながら暫く考えを巡らせる。

「そうやって応えるお前は優しい。だが心までは付いていってないだろう?」
「…俺は正直、恋だの愛だのがよくわからない」

やはりちゃんと愛情を受けずに育ったせいなのか…
しかし理解出来ないなりにも、リヴァイなりにエレンの事を考えたんだろう。
その結果、身体を重ねる事になった…といった所だろうか。
この辺りの問題は今話し合っても恐らく解決には向かわない。
ミケはとりあえず、自分とリヴァイとの間の事を話す事にした。

「ではリヴァイ、お前は何故俺と寝るんだ?」
「ミケに抱かれるのは嫌じゃない」
「それだけか?」
「お前は俺の事を理解してくれている数少ない人間だと思っている」

リヴァイはミケの瞳をじっと見つめながらその薄い唇でそう言った。
嗚呼…少なからず、俺との交わりは無駄では無かったのか。
ミケはそう思うとじんわりと心の奥底で安堵した。

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