リヴァイ兵長は選べない人

□リヴァイ兵長は選べない人 5話
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昨晩の事を思い出しながらエルヴィンは食堂で朝食を摂っていた。
ミケに言われた言葉を思い出す…

―エルヴィン、リヴァイは俺が貰う

あの時好きにしろとも、駄目だとも何も返答が出来なかった。
何事にも動じてない態度を取るのが精一杯だった。
その後会話のないまま、ミケは部屋を後にしたのだった。
本当は今すぐにでも抱きしめて、リヴァイを自分だけの物にしたい。
でも彼に酷い言葉を浴びせ、大人気ない態度を取ってしまった手前、
素直になれない自分がいた。
尚更、それを他人に知られるのは絶対あってはならない。
リヴァイは結局誰かを最終的に選ぶのだろうか?
少しでもあの時、彼の話を聞いてやればよかったと何度も悔やむ。
冷静を保てなくなるほど、リヴァイに心を奪われてしまっていると、
改めて思い知らされ気持ちの収集がつかないでいた。



「スープ、冷めてるよ」

はっとなり見上げると、隣にハンジがトレーを片手に立っていた。
考え事に必死になり、スープはすっかりと冷め切ってしまっていた。

「隣、良い?」
「ああ、もちろん」

椅子を引くと軽快にハンジは腰かけた。
冷めたスープの器をスプーンで混ぜる。
それを口に何度か運んでいると、ねえ?とハンジが言った。

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