リヴァイ兵長は選べない人

□リヴァイ兵長は選べない人 4話
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共同浴場で軽くシャワーを流したリヴァイは、馬に乗り古城を後にした。
向かう先はエルヴィンの下だ。
言われた通りに全員と話をした。その中で色々思う事もあった。
気がつかされた事もあった。皆の気遣いも感じた。
一度関係をリセットして、自分なりに考えてみようと思い始めた。
自分にとって一番大切な人間、それがもしいるのなら誰なのか…
その辺りの事をエルヴィンに話そうと、思いを巡らせながら馬を走らせた。

エルドに言われた言葉が頭に響く。

―身体と心は一つなのを忘れてはいけない…

良かれと思い、取った行動でエレンを深く追い込んだ。
思いがけない方向に事が運んでしまう事もあると痛感した。
それくらい恋愛という物は複雑らしい。
頭の中で色々整理しているうちにあっという間に本部へついた。
馬を厩舎に繋ぐと足早にエルヴィンの部屋へ向かった。
もう夕暮れ時になろうとしていた。


リヴァイはエルヴィンの執務室の前に来た。
話の切り出しをどうするかを考えてはいなかった事を思い出し、
ノックしようとした手が一瞬止まる。
…今更悩んでも仕方がない。
そう思い、二回扉をノックした。

「エルヴィンいるか?俺だ」

そのままドアノブに手を掛けてゆっくりと扉を開いた。
中には執務机の向こう側で、窓に向かって立っているエルヴィンがいた。


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