―初恋の相手は人類最強の兵士長でした―

□―初恋の相手は人類最強の兵士長でした―
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「……、俺はそんなに酷く酔っているのか…
今エレンに告白された様な気がするんだが」
「してます、真剣にしてます…」
「何か抱きしめられている気がするんだが」
「抱きしめてます、嫌なら振りほどいて下さい、
でないと俺もう抑えがきかなくなる、」
「別に…嫌じゃない」
「えっ…」

思わず感じたまま答えたリヴァイだが、その返答にすら自分で困惑した。
…何故嫌じゃないんだ…?
普段の自分からは考えられない事だ。

エレンが顔を上げるとリヴァイと間近で視線がかち合う。
目を逸らさずに見つめてくるリヴァイの視線に耐えれなくて、
エレンは思わず唇を重ねて目を閉じた。
少し離してはまた唇を落とす。
ついばむ様にそれをゆっくりと繰り返した。
緊張のあまりぎこちない動きをしているエレンが少々じれったく感じて、
リヴァイはエレンの唇を割って口腔に舌を軽く侵入させた。

「ん―…」

突然のリヴァイの行動にビックリしてエレンは声を漏らした。
しかし、それに負けじと舌を絡めてリヴァイの口腔に侵入した。
リップ音と吐息が入り混じる。
うっすらと目を開けるとリヴァイも目を少し開いていて視線が合った。
恥ずかしくて思わず唇を離した。

「なっ、何で目を開けているんですかっ」
「いや、お前が必死だったからつい見てしまった」
「そりゃ必死なの当たり前です、俺は真剣なんです」

顔を真っ赤にして口を真一文字に結んでリヴァイを見る。
リヴァイは普段通り慌てた様子もなくエレンを見つめ返す。

「何だ、顔真っ赤にして可愛いなお前」
「可愛いのは兵長の方でしょ?!」

やはり自分はガキだから馬鹿にされているのだろうか?
そんな複雑な気持ちのままエレンは口を開いた。

「俺は、人をこんな風に好きになったのも、今みたいに抱きしめたり
キスしたのも兵長が初めてなんです…」
「何で俺なんだ?」
「そんなの俺が知りたいです、兵長こそ何で拒まないんですか?」
「何でだろうな、少なくともアルコールのせいにはできそうにないな…」
「兵長…」


リヴァイ自身も突然の展開そして気持ちが整頓出来ず、曖昧な返答になっていた。
エレンはもう一度リヴァイを抱きしめた。そして耳元で呟く…

「俺に触れられて嫌じゃ無いんですか?」
「ああ…嫌じゃない」
「兵長は恋人は、いないんですか?」
「恋人はいない、でも…」

エレンは顔を上げた。

「でも、なんですか?」
「ガキのお前にこんなの言っていいのかわからんが、セックスの相手はいる」
「ええっ!?」

思わず裏返ったような声がエレンの口から出た。

「それって、身体だけって事ですか?」
「まあそういう事になる」

エレンの頭は果てしなくグルグル回っていた。
ペトラさん?それともハンジさん?!それとも他の兵団の女性?!
リヴァイと肌を重ねている相手がいる…
その事実に、誰とも分からない相手に嫉妬が込み上げてくる。
感情を必死で抑えながらエレンは言った。

「じゃあ俺にもチャンスありますよね?」
「俺は惚れただの腫れただの興味ないぞ」
「それでもいいです…」

再びリヴァイに深く口付けた。
頬を掴み、顔を交差させて奥まで入り込み舌を絡め合う。
唇をずらして至近距離で言った。


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