琥珀の翼

□第2話 初対面
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そして時間は経って放課後になった。
担任の先生により、俺は芳賀須の校内案内を任された。


「えっとここが図書室で……。」



な、なんだ!?
この…見られてる感は。
……まぁ、芳賀須は可愛いし、綺麗だからなぁ……って!!俺は、何を言ってるんだっ!!



「ねぇ、乃木くん。」

「な、何だ?芳賀須」


さっきまで何もしゃべらなかった芳賀須が、
俺にはなしかけてきた。



「乃木くんは優しいね。」

「…は?」

「わざわざ校内案内すべてしてくれて。
パートナーが乃木くんでよかったよ。」



ありがとう、と微かに微笑み返す芳賀須に
どきん、と胸が騒ついた。柔らかな芳賀須の笑みはとても素敵で。

……思わずこっちまで微笑んでしまう。

このときの俺には、芳賀須に対する気持ちが何なのかがわからなかった。
そして早く気付けばよかった…―とあとから後悔することになる。


(ルカSIDE終)

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