*詩*

□雨
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―雨―

雲から落ちて来る雨は冷たかった
頭から足まで流れゆく重い雨

目を閉じ顔を雲に向け
哀しげな謳に耳を傾け応えるように謳った


この謳は雨たちの耳に聞こえているだろうか…
この謳は雨たちの心へ届いているだろうか…



何故だろう


涙が溢れ雨と一緒に流れてゆく


何故だろう


涙が流れたと同時に雨が前より激しくなった



あぁ…
謳は雨に届いたのだろう
共感し合い涙を流したのだろう

これが偶然だとしても
それでも良い

これが必然だとしても
それでも良い


私の心がそれでも良いと思い込む事が出来たから


私の心は独りでは無いと思い込む事が出来たから



所詮は思い込みだけど
雨は私に夢を与えてくれた



有難う…



私はこれでこの世界を生きてゆく事が出来る…



有難う…





2007/03/05

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