キュンしましょ!

□仲直りクリスマス
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あれから。
ドランプとエモルは会わなくなった。本当は会いたいのに、
((言い過ぎた・・・嫌われたかも))
とお互い会いに行きづらいのだ。

エモルは静かにカタカタと指を動かす。
「・・・」
頭の中ではドランプの顔しか浮かんでこない。画面の中にドランプがいるような、そんな感じだ。
ふと、エモルは指を止めた。その手で携帯の待ち受けを見つめる。
この写真は初デートの時、小さなショーの後でドランプが撮ってきたのだ。
『なあ、エモル。記念に一枚撮ろうぜ』
いきなりそう言って肩を引き寄せ、カシャと撮られたのだ。なので写真の中にいるエモルは少し驚いたような顔している。一方、ドランプはとても素敵な笑顔でーーーーーーー。
「・・・っ」
エモルはまた泣きそうになった。
(ドランプの笑顔・・・また、見たいのに)
「・・・おい」
もん太はエモルに近づいた。
「泣きそうな面して残業すんな。苛められているみたいだぞ」
「ふふ。僕、そんなにヒドい顔してる?」
「してる」
「じゃあ、顔洗ってこようっと」
作り笑顔でトイレに行くエモル。すごく、切なげだ。
「俺だったら、絶対泣かせないのに・・・」
もん太はやはりドランプが嫌いなのだった。
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