企画物BOOK

□紳士なんていない
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 水を吸って黒い下着が透けているシャツの上からエルヴィンはマホの胸を揉みしだく。手の平に感じるジメッとした濡れたシャツと、女性特有の柔らかい感触が相乗効果の様にエルヴィンの体を熱く、熱く、滾らせていく。

「あっ……んんっ…」

それに加えてこんな声で鳴かれたら、堪らないな……。
 
 悩ましげに瞳を閉じているマホを見つめながら、エルヴィンは秘かにほくそ笑んだ。
 首筋に舌を這わし、軽く音を立てて吸い付きながら、シャツのボタンを外して行く。シャツ越しに透けていたブラがヴェールを剥がした様にハッキリと姿を見せて来て、サラリとした手触りのブラの官能的な黒さが逆にあざといぐらいに焦れったく感じられ、可愛らしく施されているレースやリボンを楽しむ余裕も無くエルヴィンは彼女の肌を覆う黒いブラのホックを外し、それを取り払った。熱気で熱くなったマホの肌は、触れてくるエルヴィンの手を吸い寄せる様にじんわりと汗ばんでいた。
 
「マホ。こっちに……」

彼女の脇腹の辺りに手を入れて、体を持ち上げると、エルヴィンは自分の膝の上に彼女を向い合せて座らせた。

「あの……重くないですか?」

エルヴィンの膝の上に座ってしまっている状態に申し訳無さそうに聞くマホに笑って口付けると、両手で彼女の胸をもみしだきながら、親指の腹で先端の突起を転がす。

「んんっ……ンぅ…」

僅かに開いた唇から甘い声を漏らしながら、マホは背中を仰け反らせる。膝の上から落ちてしまわない様にと、片手を胸から離すと彼女の腰にソッと回した。兵士らしく女性にしては鍛えられた身体をしているが、腰はやはり女性らしく頼りない。胸への愛撫で悶える様にビクッと動く腰がそのまま折れてしまわないかと心配で、エルヴィンはマホの腰を円を描く様に撫でた。

「はっ…ん……あの…エルヴィ…ン団長」

苦しげに声を出すマホに、一度胸への愛撫の手を止め、彼女の顏を覗き込む様にしてみれば、マホは恥ずかしそうにこう言った。

「エルヴィン団長の、服を脱がしていいですか?」

肌と肌で触れ合いたいです。と赤らんだ顏で言われ、下半身にグッと熱が集まるのを感じながらもエルヴィンは逸る気持ちを抑えながらも

「ああ。君の好きに…」

と答えた。
 戸惑いつつも嬉しそうに伸びてきたマホの手がソワソワとエルヴィンのシャツのボタンを外していく。
 サラリ……とマホの着ていたシャツの倍の大きさはあるんじゃないかと思われるエルヴィンのシャツが、彼の肌から離れる様に長椅子の上に落ち、ガッシリとした筋肉質の素肌が露わになる。鋼鉄の様なその身体には、今までの苦労を物語る幾つもの傷跡が残っており、だけどそれがエルヴィンをエルヴィンたらしめている様で、マホはその跡に順に口付けていく。
 チュッチュッと響く音と、素肌に感じる甘い刺激にエルヴィンは小さく呻き声を上げた。それが聞こえたのかマホがパッと唇を離す。

「すみません。痛かったですか?」
「いや……寧ろその逆だ」

先程のマホの言葉を真似てエルヴィンは少しおどけた様に笑うと、彼女を自分の胸板に埋もれさせる様にギュッと抱きしめた。
 マホの柔らかい髪を撫で、うなじを撫で、肩を撫で、背中を撫で、腰を撫で、と順に手を下ろして行くと、ズボンのベルトに手をかけた。そのエルヴィンの動きに合わせる様にマホは彼の膝の上から腰を上げる。従順な姿の様で、実は官能を求める貪欲なマホの本性を見せつけられている気がして、エルヴィンは自身が早く彼女のナカに入りたそうにズクンッと疼くのを感じた。
 スルスルと下ろしたズボンの下から、ブラと同じ、あざといぐらいにじれったい黒いショーツが姿を見せて、すぐにショーツに指を引っかけてずり下ろした。

「あっ!!」

その素早さが意外だったのか、マホは驚いた声を上げる。

「すまない。紳士的じゃ無かったかな。」
「いいえ……。あの、でも、エルヴィン団長も……」

脱いでください……とまでは言わずに、マホはエルヴィンのズボンに手をかけた。先程から腰を上げているために長椅子の上で膝立ち状態になっているマホが、エルヴィンのズボンに手をかけると身体は前のめりになり、丁度エルヴィンの顏の目の前に胸を露出させる事になる。
 まるで誘っているかとすら思える、目の前の果実をエルヴィンは自然に口に含んだ。

「ひゃっ……んんっ」

ズボンにかけていた手の動きを止めてマホは腰をくねらせた。その腰に触れていた手を太腿まで撫で下ろし、内腿へと滑らせて付け根へと目指していけば、マホは更に腰をヒクつかせていた。
 熱のこもっているマホの下腹部の茂みに指を滑らせると、すぐにヌルリとした感触を指が捉えた。トロトロと流れきている入口を指先で触れながらグルリグルリと動かしてみれば、厭らしい声を上げながらマホはその入口から厭らしい液を溢れさせた。
 その厭らしくも愛らしいマホの液を指に絡めながら、入口から奥へと指を侵入させていけば、

「あっ……んんっ…」

と嬉しそうにマホが鳴く。指に絡まる濃蜜と膣壁の締まりにエルヴィンは、ズボンの中で苦しそうにしている自身に視線を落とした。
 完全に手が止まっているマホの手を自分のズボンから外させ、エルヴィンは素早く膝上ぐらいまでズボンと下着を一緒に下げると、ようやく窮屈から解放されたと言わんばかりに天を向いて反り上がった自身が顏を出した。
 グチュグチュとマホのナカを指で掻き回しながら、エルヴィンはくぐもった声で言う。

「マホ。もう……いいか?」
「やっ……んんっ……欲しい、ですっ」

何処まで人を煽らせたら気が済むのだろうか…と思いながらも、エルヴィンはマホの中から指を引き抜き、彼女の腰に手を置いて促しながら、自身の真上へと彼女の秘部の入り口を誘導させた。

「あっ……んんっ……」

先端を咥え込めば、もっと欲しいといいたげにマホは自分で腰を沈めていった。
 自身に感じる熱と心地よい締め付けに、甘い吐息を漏らしながら、エルヴィンはマホの存在を確かめる様にその身体を強く抱きしめた。
 繋がった状態で向かい合い抱きしめ合う密着感はこの上無い幸せを連れてきて、ずっとこうしていたいと思わせるほどだった。
 勿論、心がそう思っていても、それじゃ辛抱出来ないと暴れる本能がしっかりと準備を整えているのだが……。
 座ったままに腰を上下に浮かせると、マホはエルヴィンの首に腕を絡めたまま快感にむせび泣き声を荒げた。
 
「あっんっあああっやっんんんっ……」

脳が痺れる程の快感に、思わず腰を浮かせて逃れ様とするマホの腰を沈め直させて、肩を押さえて腰を打ち付ければ、最奥まで到達する刺激にビクビクビクッとマホの身体が震えた。

「エ……る…ヴィンッ……団長っ……あっ……もっ……やぁっイッ………」
「っ……私もだ」

打ち付ける腰の動きを速めていけば、嬌声を上げたマホが膣内を思い切り締め上げながら、ビクビクビクッと痙攣した。その刺激と手を繋ぐ様にエルヴィンの自身も一気に昇りつめて果てる。
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