*tune's story

□ROCK YOU
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「ちょっと、翔ちゃん!いくら俺がかっこいいからって見すぎだから!」
ケラケラ笑いながら雅紀はそう言った。


ほんとだ。
ずっと見つめてた。
言われるまで気付かないくらい無意識だなんて末期すぎるだろ、俺。

そんな自分に恥ずかしさを覚えて、口元を手で覆い少し赤くなった顔を隠した。

そんな俺の末期加減を大胆にもメンバーやスタッフがいる前で暴露した当の本人は他の人と未だケラケラと楽しそうに笑っていたのだった。


スタッフの本番を知らせる声にメンバーがぞろぞろとスタジオへと向かっていく。
そんな中準備もそこそこにおしゃべりばかりしていた雅紀はみんなより少し遅れて楽屋を出たらしい。
後ろから小走りで近づいてくると、俺の耳元で

「無意識にあんなに見つめちゃうなんて、翔ちゃんもなかなか末期だね」

と言った。

きっと今俺の顔は手で口元を覆ったくらいじゃどうにもならないほど真っ赤だろう。

あの笑顔でこんなこと言うなんて、ある意味一番ドSなんじゃないかと思う。
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