名探偵コナン 短編集
□最悪な誕生日
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「お前は良いよな〜。気楽でよぉ。」
「何いってんのよ。私だって薬作らないといけないし。恨むなら私じゃなくて自分を恨むのね。」
くそ…。
確かにな?
薬を飲んだオレが悪いのは事実なんだぜ?わかるよ、オレにだって。
だがな、
誕生日ぐれぇ工藤新一でいてぇだろ。
「なぁ、頼むよ!誕生日ぐれぇ工藤新一になっていたいんだよ!」
「…仕方がないわね。いいわ。そのかわり、あんま調子に乗るんじゃないわよ?」
ヨッシャァァァァッ!
「はい、これ。」
「サンキュー、灰原!」
オレは早速薬を飲む。
(キタキタキタ…!)
数時間後――――――
「イテェ…。灰原…貴様何を飲ませた…?」
「下剤よ。」
「てめぇぇぇぇぇぇえっ!お陰で腹がピーピーじゃねぇか!」
オレは工藤新一になることはなく、誕生日なのにずっとトイレに往き来していた。
まさに、最悪な誕生日だった。
Fin.