オレの脳内は・・・
□不謹慎なんだからっ!
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「だっ、誰なの?!ノックもしないで、失礼な人ね!」
すると、彼は黙ったままこちらを向いたままだった。
「へっ、返事ぐらいしなさいよ!」
すると、みるみるうちにシルエットの影が大きくなる。
彼は、私の両手首を押さえて私を下に包み込むように急接近してきた。
「なっ…、何すんのよ、変態!痴漢!女ったらしのハナタレロリコンオヤジっ!」
「おいおい…、ロリコンオヤジは余計だぜ…?」
「えっ…、まっ、まさか…!」
「工藤新一…、探偵ですよ。あのときも、こんな感じでしたよね。」
「おっ、思い出した…。あのときの男の子…、工藤くんだったのかぁ…。」
「おいおい…、まさかまだ思い出せてなかったのか?」
「わっ、悪かったわね…。それよりこの体制どうにかしてくんない?思い出すためにやってくれたのは嬉しいけど、どうにかしてくんない?」
すると、新一は不敵な笑みを浮かべてこういった。
「やだ。」
「⋯⋯はぁ?!」
すると、新一は腕の関節の力を緩めてバダッと、私の上にうな垂れた。
「疲れた。」
新一はそういって目を閉じて息を少し立てながら夢の中へ入ろうとしていた。
「ちょちょちょちょちょ!何が疲れた。よ!私の方がよっぽど疲れてるわよ!」
(でも、今日の工藤君⋯。なんか甘えてて子供みたい。)
私は頬をピンク色に染めて、微かに笑う。
何となく髪の毛を触ると、柔らかい感触が広がった。
(寝顔が⋯⋯キレイだなぁ⋯。)
もし、新一が女だったら確実にこの寝顔で男を一発でおとせそうな、そんな感じだった。
肌を見ても、圧倒的にキメが細かくてキレイな肌をしていた。
すると新一がもぞもぞと動き出した。
私はギョッとしてすぐにベットの中へもぐりこんだ。
「なぁ、花子⋯?こんな時に何なんだけど。」
「なに?」
「お前のおかげで犯人逮捕できたわけだし、退院したら警視庁に行ってお礼状もらってこようぜ?」
「えっ?!うそおおおおおおっ!私ってすごーい!うん、いくいく!私からも一応お礼も言わないとねっ!」
私はルンルンしていたが、新一は肩をガクンと落として気が乗らない様子だった。
(⋯変なヤツ。)