名探偵コナン 短編集
□あなたっていくつなのぉ〜?
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俺は高校生名探偵、工藤新一。
黒ずくめの男達に毒薬を飲まされた俺は体が縮み、小学一年生の体に戻ってしまった。
幼馴染みの蘭の父さんの毛利小五郎の探偵事務所に居座ることになった。
そんなある日の事だった。
「あっ、コナン君!また漫画読みながらソファで寝ちゃって…」
蘭がそう言うと、小五郎が鬱陶しそうに
「いっじゃねーか。ガキなんだしよぉ…。おおっ!キタキタキタ!」
小五郎は探偵事務所のデスクをバンバン叩いて競馬に食いついている。
「んもー。仕方がないんだから。」
蘭はソファでスースー寝るコナンに近づき、メガネを外した。
(あら…。ちっちゃい頃の新一にソックリ…。)
蘭は、まさかね。と呟いてメガネを机の上に置いといた。
「んんっ…。ん?ん?あーーーーーーーーーーーーーっ!」
体を跳ね上がらせて、ソファのうえでコナンがそう叫ぶと、あまりにもびっくりし過ぎて小五郎がイスからずり落ちた。
「何だよ!うっせぇな!」
「メガネ!メガネメガネメガネメガネ!」
コナンは自分の顔を触りながらメガネがないことを確認すると、メガネを必死に探した。
「メガネなら、机の上にあるけど…。」
蘭がそう言うと、コナンは慌ててメガネを掛けた。
「おかしいな〜、僕、掛けっぱなしで寝たのに…」
「あ、ごめん!私が外したの。そう言えば、なんでコナンくんってメガネ掛けてるの?」
蘭がそう言うと、小五郎は当たり前のように、
「そりゃあ、目が悪いからに決まってんだろ?」
「ううん。コナンくんの視力って裸眼も、メガネつけててもどっちともAAよ?」
「そりゃ妙だな…」
蘭と小五郎が考えると、コナンは冷や汗を滴ながら、首をブンブンふった。
「ちっ、違うよ!僕、だて眼鏡が好きなの!」
「はぁ?!ガキのクセに学校でもだて眼鏡かよ!」
小五郎が突っ込むと、蘭はオホホっと笑った。
「子供らしくて良いじゃない。かわいくって。」
蘭は、「もうひとつの可能性もあるけど…」っと、ボソッと呟いた。
コナンはその言葉に微塵も気づいて居なかったが。
「ああー!そうだー!はっ、博士の家でゲームする約束してたんだった!じゃ、いってきまーす!」
「あ、ちょ、コナンくーん?!」
バタンと扉を閉めてコナンは出ていってしまった。
「んもう…。私、これから園子と新一の家の掃除しないといけないのに…」
「ああん?おい、たしかあの探偵ボーズの家に大学院生が住んでるんじゃねえのか?」
「ああ!沖矢昴さん!でも、今忙しくて家を開けてるみたいなの。なんでも、大学の教授の研究を手伝えることになったらしくて…」
「ほーう。すげえじゃねえかってそんな事じゃねえんだよ!今何時だと思ってンだ!」
「ごはんはポアロで済ましてね!じゃあいってきまーす!」
「おっ、おい!」
小五郎が蘭を止めたが、蘭は無視してそのまま外を出ていってしまった。
蘭は1人夜道を歩きながら工藤邸に向かった。
ピンポン
「あ、毛利蘭です。」
『どうぞ』
蘭は鉄の門を開け、扉を開けると、そこには話ではいるはずのない居候の大学院生、沖矢昴が扉から顔を出した。