オレの脳内は・・・
□不謹慎なんだからっ!
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bangh!
銃口から黒煙がユラユラと不気味に動く。
新一は目を閉じたまま蘭を抱きかかえ、微動だにしなかった。
自分に意識がある事に気付いたのか、恐る恐る目を開ける。
すると、額に長い棒のようなものがついており、引っこ抜くと額についてたのは吸盤状のようなものだった。
棒の先には布が垂れ下がっていて何かが書かれていた。
「‘ドッキリ大成功’⋯⋯⋯?」
パン、パン!
私は片手に持っていたクラッカーを鳴らした。
すると死んでいたはずの蘭がニョキッと動いた。
「じゃじゃーん!どお?驚いた?」
「工藤君ったら、探偵なのに脈の確認もしないで⋯。相当びっくりしたのね!」
「まさか、オレを騙したってのかよ?!」
「そうよ。新一が私の部屋に盗聴器を仕掛けていることを知っててね!」
「でっ、でもあの時花子が道に迷わなければこの話は成立しねぇじゃねぇか!」
「おや?なぜ君が花子が道に迷った事を知っているのかな?新一くん。」
「あっ、やばっ⋯!」
新一は口を両手で塞いだ。
私は何もかも見透かしたかのように、工藤君の顔を見て、
「そう。私は蘭ちゃんにあらかじめ相談を受けてたの。電話をするたびに雑音がひどくなるってね。それで、何か変わったことがないかって聞いたら‘新一がこの前来て、私がトイレに行ってる間に私の部屋に入ってたのよ。取りに行くものがあったから、部屋に寄ったら新一がなんかコンセントのところ弄くり回していて⋯’ってね。それで、この前工藤君が私を付け回してる事に気づいて、わざと迷ったふりしたわけ。」
「でも、どうやって蘭に会うんだ?俺がついていくことを予測でもしない限り⋯。」
「そんなことする必要ないわ。蘭ちゃんの帰宅ルートはあらかじめ知っていたから。」
「あ、そお⋯。」
「どお?新一?浮かない顔ね。そんなことにも気づかないなんて、探偵の看板、下ろせばぁ?」
「バーローっ!ンなことで看板下すかってんだ!」
「だから、私はただの幼馴染としてしか見てないから、安心してね!」
蘭はそういって、ちょっとトイレ行ってくる!と言ってリビングを出て行った。