オレの脳内は・・・
□不謹慎なんだからっ!
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「ねえ、工藤君。ついでに聞くけど、彼女とうまくやってるの?」
「彼女って⋯、蘭のことか?」
「まさか、あれから進展ナシとか言わないでよね?」
「仕方ねぇじゃんか!言うにいえねぇしよお⋯。」
はぁ⋯。
と、ため息を大きく私はした。
「じゃあ、私の事は諦めてくれた?」
分け目を関係なく髪を後ろへ持って行き、視線を新一の方へと向ける。
新一は頬をぽっと赤くしながら私を見て、
「オレは⋯、お前がいいんだよ。」
そういった。
さすがの私も少し動揺を見せた。
脈を打つ心臓の動きがだんだん早くなってくる。
「⋯なんで⋯そんなに私がいいのよ。工藤君が私のこと好きになっちゃったら、蘭ちゃんが一番可哀想じゃない!蘭ちゃんの気持ちも考慮に入れてそれを言ってるの?私⋯、困るよ⋯。」
一つ一つ丁寧に言う度、言葉が重く感じて次第に目尻から涙がボロボロ出てきた。
「例えば、蘭が俺にそういう感情を持ってなかったら、お前はどうする?」
「そんな事言わないでよ!蘭ちゃんは⋯、純粋でいい子なんだから⋯。蘭ちゃんが私に工藤君の想いを打ち明けてくれて、私が何とかしなくちゃって⋯。それで⋯。」
「俺だって、いろいろ考えたさ⋯。だけど⋯、お前が好きなんだよ⋯。」
すると病室の扉から、カサッという音がした。
目を向けてみると、
「蘭⋯ちゃん⋯」
「ごめん⋯、私、聞いちゃったよ⋯。どうしよ⋯、花子⋯。涙が止まらないよ⋯。」