BL-novel
□太陽みたいに
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「僕はハルちゃんとまこちゃんの
手伝いするからさ!
凛ちゃんは怜ちゃんと行ってきて!」
お願い!と両手を合わせて頼み込む姿に、
反論する言葉を飲み込む。
まぁそもそもそこまで拒否することでも
ないし・・・
わかったと口を開きかけた時、怜が一足早く
「わかりました。行きましょう」
と言った。
「お、おう・・・」
足早に玄関へ向かう怜に、慌てて
その背中を追いかける。
扉を閉めるとき背後で、
行ってらっしゃ〜い☆と陽気な声が
聞こえた瞬間、ハメられたことに気が付いて
怜に聞こえないようにため息をついた。
そして冒頭に戻る。
昔からの知り合いっていうわけでもない
俺たちは共通の話題が水泳以外特に無い。
特に何を話すわけでもなく、スーパーに
着いてしまった。
・・・このままでいいのか?
あの日以来、こいつにはちゃんと
謝らないととはずっと思っている。
本当は怜が泳ぐはずだったのに、
無理やり奪うような形で俺が
泳いでしまった。
渚も俺のそんな気持ちを知って、
わざわざこいつと買い物に
行かせたのだろう。
「凛さん聞いてます?」
「え?」
いつの間にか野菜コーナーにまで
着いてしまっていたらしい。
全く気付かなかった。
「だから、大きさとかどれがいいか
聞いてるんですが・・・」
「・・・それなら俺よりお前の方が
詳しいんじゃねぇの」
前に、怜も料理ができるんだとハルが
言っていたことを思い出してそう
問いかける。