ふらふらフライン
□精神崩壊への階段
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茂「チョ・コ・レ・エ・ト」
階段をカツカツと鳴らしながら上っていく。
茂「パ・イ・ナッ...「うるさい」
おもわず叫んでしまった言葉に茂名が言う。
茂「能生君、君にはもう少しユーモアが足りないよ。君が私たちと面白可笑しく話せれば、君も私ももっと幸福になれるはずだ。...お節介かもしれないが、私は君のことが心配だよ。君と私はクラスが違う。ちゃんとクラスメイトと仲良くやっているか?コミュニケーションは取れているか?」
能「あーうるさいうるさい!!お節介とわかっているなら口より先に足を動かせ馬鹿馬鹿!!!」
茂「そうこうしている内に到着だ。楽しい時間も終了かよ思うと悲しいね。」
能「せいせいする。で、どんな具合だ?」
階段を上りきったところには屋上へと続くドアがある。そしてその扉には、噂の通り取っ手が無かった。
茂「ああ、確かに取っ手が無い。それで、呪文のほうはどうだろうか能生君。」
能「呪文.....。う...うむ。よし!
え...えく.....『エクメトテロエス』!!!」
.......
能「何言わす気だ!!!!」
恥ずかしすぎて茂名に蹴りをくらわせてしまったがコイツは動じていない。
茂「はっはっは。中々可愛らしい所もあるじゃないか。その意気だ。.......それに見てみろ。やはり扉は開かないようだ。君の完全勝利じゃないか。」
能「そうだ。私は物事を客観的に見れるの!お前とは違うの!分かる?!」
そして、開かないままのドアを見ながら私は言った。
能「でも、なんで取っ手が無いんだ?」
茂「恐らく、長年の使用に耐えきれなくなって取れただけだろう。
少し見ているといい。」
そう言って茂名は少し後ろに下がると、
ドガッ!!!
能「うわわっ!!!!」
ドアを蹴破ってしまった。
茂「とまあ、このようなものだ。」
能「なんてことを.....修理代金は持たないからな。」
茂「そんなことを考えると興が削がれるというものだ。お金では計れない真実がココにある。さあ、能生君も外へ。」
茂名に言われて外に出てみるが、そこにあるのは普通の屋上である。
能「ふむ、やはり何も無いな。 ......ん?風?」
その時だった
突然風が吹いたかと思うと
私は風に飛ばされて、空に舞い上がっていた
能「のわああ!!!」
茂「以外だよ能生君。可愛い柄を穿くじゃあないか。今日で君の印象ががらりと変わったよ。いや、素晴らしいね。人を深く知るというのは。」
能「へ..変なところ見てないでさっさと下ろしてよおおぉぉぉぉ!!!!」