長編作品
□全てはキミと夕日が悪い
1ページ/1ページ
【全てはキミと夕日が悪い】
「ナールト」
金色のフワフワした髪を撫でながら、目の前の愛し子の名を呼ぶ。
すると、ナルトは何時にも増して赤らめた頬を隠しもせずに、こちらに笑いかけてくる。
「なんだってばよ?」
「別に・・・そうだ、一楽に行こう?」
用事もないのに、呼び止めたから苦し紛れに一楽という名を出せば、見えない尻尾をブンブン振りながら、自分の後を着いてくるナルトが可愛くて、口布に隠れて密かに笑う。
「なぁ、カカシ先生?」
「んー?」
「カカシ先生ってば、やっぱり綺麗だってばよ」
驚いてナルトを見れば、真っ赤に熟れたトマトみたいに真っ赤なナルトが夕陽に照らされて満足そうに笑ってた。
「そんな可愛い事言う子は、閉じ込めて私だけのモノにしちゃうよ?」
動揺する己に対し誤魔化すように笑えば、ナルトは強い目を向けたまま静かに手を伸ばして私をアッサリと捕まえる。まー、実際は腰に抱き着かれただけだけど…。
それでも、チャンスとばかりに抱き込んで自分の部屋へと連れ去った。
着いた場所は、己の家のリビングで瞬身に慣れてないナルトは、グルグル目を回していたけれど、アザのついた頬に口付ければ、ビックリした顔して私を見つめ返してくる。
「カ、カカシ先生…?」
「ナルトが、あんまりにも可愛いいから、今日は一楽ナシね?チュッ・・・チュッ・・・」
「・・・ん。いーってばよ?」
まだ理性を少しばかり残したナルトを、何度もキスしてトロンと蕩けるまで離さない。
ナルトの許しを得てからは、ナルトをお姫様抱っこでベッドに運ぶ。ベッドに柔らかくナルトを置いたら、千切れた理性に別れを告げて、ピンクの唇にこれでもかと吸い付いた。
「ん!・・・・・・んぅ!」
「・・・ハァっ!・・・まだ、ダメ!」
「ゃ!・・・ん・・・ひゃあ!」
苦しくて逃げそうになるナルトを、覆いかぶさって防ぐ。身体を満足するまで、弄ってピンクの乳首を起たせるように摘まんだり、コネくったり…。息継ぎの合間にナルトのジャージを一枚ずつ脱がして、鎖帷子とパンツ姿にしたら、今度は全身を舐め回すようにキスを施して行く。
その頃には、ナルトはもう涎垂らしながら俺の名前を呼ぶのが精一杯で、そんな可愛いナルトのふくらはぎに噛みつきながら、優しい声で持ってナルトを陥落させた。
「ナルト、・・・愛してるよ」
「ひゃあん!」
四時間以上、愛撫されたナルトは汗ばむ体と乱れた呼吸をベッドに預けて顔だけコチラを見続ける。
不安そうな顔が可愛くて、片手にカップを持ったままドアの辺りに立つ。
二人とも裸で上着も何もない状態で見つめ合うから、相手の温もりが欲しいのに、どちらも動こうとしない…いや、ナルトは疲れて動けないのが正しいカモ。
「せんせー?」
「なに?」
「寝ないの?」
「どうしようかな?別に寝ないと任務が出来ないとか、そんな事はないしね。朝が来るまで、ずっとナルトを見るっていうのは、どう?」
クスクス笑いながら、ベッドサイドにある机に飲み干したカップを置いてナルトの横へ入り込む。
甘えるように胸に顔を埋めたナルトは、ふにゃんと力の抜け出した桃色に吸い付いて、熱くなった自身を擦り付けて来た。
「ん!・・・まだするの?」
「する。せんせーが、寝るまでするってば」
谷間に埋めた顔を両方から挟めば、嬉しそうに抱きしめてくるナルトが、可愛くて優しくて零れた涙を静かに隠した。
失うばかりの人生で、もしかしたら数年後ナルトの隣に私はいないかもしれないけど、それだとしても今生きてる、この一瞬が大切だから全力で私は守り切ろう…。
全てはキミと夕日が悪いんだ
-幸せ過ぎて、ナミダが出るの-
ーーーー
後書き
女のカカシ先生は、イヤラシイと思うのです!
20150618 改稿
.