一部

□予防戦
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【予防戦】


「あんた本当にうずまきと付き合ってんの?」



紅との飲み会(アスマは急な任務が入って途中で帰った)で、若干酒に呑まれていた俺は驚愕で酔いが吹っ飛んだ。

「なんで紅が知ってんのよ?」
「私の情報網を、ナメてもらったら困るわ。」

焼酎片手に微笑む姿は、正に妖艶そのもの。
昔の俺で、尚且つ紅の素性を知らなければ絶対に引っかけている。

「それで?カカシにしては、結構入れ込んだ付き合いだって聞いてたんだけど・・・まさか、フラれた?」

(縁起でもない・・・。)

俺とナルトはまだ付き合っている。
そんな噂が流れたのは、多分ナルトのせいだろう。




付き合い始めてからのナルトは、昔の関係だった時よりスキンシップが極端に減った。
ナルト曰く、『恥ずかしい!!』んだそうだ。

俺も前よりはナルトに絡むのが、少しぎこちない。



そんなこんなだから、周りにそう思われても仕方ないかも知れない。

(まぁ、別に有らぬ誤解を受けても危害なんてないし大丈夫だけどね。)

「いや、ちゃんと付き合ってるよ。」

哀れみの視線が鬱陶しいから、訂正をすると今度は紅が驚いた。

「うずまきもよくこんな性悪と付き合ってるわねー。」
「余計なお世話だよ。」
「あらー。じゃあ、ゲンマ達可哀相ね・・・。」

(なんでそこでゲンマ達の名前が出るのよ?)

「うずまきは、地味に上忍の中では人気たけぇーんだよ。」
「遅いわよ、アスマ。」
「すまん。」

俺の質問に答えたアス・・・いや、熊は紅のお勘定を乱雑に置くと俺の方を向いてニヤリと笑ってきた。

「ゲンマ達、みんな喜んでたのなー。」
「ちょっと何ソレ、初耳なんだけど。」
「お前に言ったら半殺し処じゃねぇーだろ。」
「そんなに入れ込んでるのね・・・うずまき、ご愁傷様。」
「もう帰るぞ。」

言いたいだけ言って、紅達は帰って行った。




(ゲンマ達には、悪いけどナルトは渡さないよ?)


予防戦
-危険因子ヲ殲滅ス-


end



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後書き

酒のみ仲間とグダグダ考え込むカカシ先生も大好きです。



20150618 改稿
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