短編夢小説(NARUTO)
□寂しいのは
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夜は寂しいなんてよく言うけど、
私は昼の方がさみしい。
獰猛な動物たちは基本的に夜行性だし、
木の葉の里のはずれに住んでいる私からすれば、昼も夜もあまり人がいないことに変わりはないのだ。
私は太陽が沈んでいくのを見て、軽い足取りで家へ向かった。
まだかまだかと、満月を見上げながら私は彼を待ち続ける。
カサカサという微かな音が聞こえる。
私は立ち上がり、その音のする方へ体を向けた。
すると、ふわっと暖かいものが私を包み込んだ。
「ヒナタ……遅くなった」
「イタチ、会いたかった……」
私はイタチの背中に腕をまわして、ぎゅっと抱きつく。
イタチの抱きしめる強さが増して、私は愛されているんだと実感した。
なんて、暖かいんだろう。