One More Night

□O M N 4
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ローと付き合い初めて、早くも1ヶ月。

ローには毎日びっくりさせられることばかりだけど、それでも最後にはやっぱり好きなんだと自覚させられてばかりで。
き、キスも毎日していて。最近は、あの....濃いキスばかりで、始めての私はローに任せてばかりでいつも足に力が入らなくなってしまう。

ただ、ローの方は日に日に何かを我慢しているような感じで。

私が慣れてないからローに無理させてるのかなと心配だった。


ローに飽きられたらどうしよう....最近の私の悩みはだんだんと膨らむばかりで....




One More Night 4




「●●●、ホントに何も買うものはねぇのか?」
『うん、大丈夫だよ。あんまり気を使わないで。ローと一緒に歩けるだけで満足だから!』
「!! そ、そうか....」


秋島に上陸して、ローに誘われた初デートに、いつもよりおめかしをしてみた。
ローはすぐに気がついてくれて、甘い笑顔で褒めてくれた。

変なことをすることが多いローだけど、こういうところをさらりとできてしまうところにすごくドキリとしてしまう。

きっと、今までもいろんな人と付き合ってきたんだろうな....せっかくデートをしているのにブルーになってしまう自分がすごく嫌だった。


「●●●、大丈夫か??どこかでお茶でもするか?」
『あっ....だ、大丈夫!ごめんね。でも、ケーキが食べたくなってきたな。』
「じゃああの店にでも入るか。」


船を降りたときから繋がれている私たちの手を、ローは強く握ると私を近くのお店に促した。

すぐに私のことに気がついてくれるローが急に愛しくなって、私も彼の手を強く握り返した。




入ったお店はアンティーク調の喫茶店で、カップルに人気なのか、辺りはカップルでいっぱいだった。

「●●●、うまいか?」
『うん、このシフォンケーキすごくふわふわしてて美味しい!』
「そうか。俺にも一口くれ。」

意外に甘いものも好きなローは、そういうと、口を開けて私を見つめた。

『あ、あの....はぃ.....。』
「........うめぇな。」

ローに、あーんをする日がくるなんて..恥ずかしすぎる!!と思ってしまうが、周りをみるとみんな同じようなことをしている。
ローも嬉しそうな顔をしていて、これが普通なんだーと思えてきた。

彼氏ができるのは初めてだし、私の島には同じくらいの年の友達もいなかったので、こういうところはよくわからない..。
私は何も知らないんだなと、またブルーになってきた。


「おい、お前今日は変だぞ。何があった?」
『えっ....。』

ローの心配そうな声に顔を挙げると、こちらを見つめていて、自分の中に入っていたことに気がついた。

『あっ、ち、違うの..その..。』
「なんだ?俺が何かしたか?」
『あの、ローが悪いんじゃないの。その..わ、私を、彼氏って初めてでよくわからなくて。こ、恋人ってどういうことをしたらいいのかな..とか。ローはすごくモテるし、これまでもいろいろ経験してると思うから、私..飽きられたらどうしようかと思って....』
「......。」



俯きながらポツリポツリと今まで不安に思っていたことをローに告げると、ローは何も言わずに私の頭をポンポンなでた。
優しい手つきに頭を挙げようとすると、強い力で抑えられて、グリグリされた。


『?ロー??』
「ばかだな。俺がお前に飽きるわけないだろ?そんなこと心配してるのかよ。わからないなら..俺が教えてやる。ってか、これをしなきゃいけないとかそういうのはねぇよ。俺たちで作っていけばいいんだよ。」
『ロー....ありがとう....。』


ローの言葉に感動し、さらに惚れ直してしまう。


やっぱり、この人を好きになってよかった!



その後も、ローに頭をグリグリされ続け、気持ちよかったので、しばらくうつむいてされるがまま、ローの手の感触に浸っていた。





((あれ?テーブルのティッシュがもうない??))
(あー、俺が使い切った。悪い。)
((あれ?そのティッシュ赤くない??血??))
(いや、トマトジュースだ!!)
((....ローが飲んでるのコーヒーだよね??))
(このティッシュはトマトジュースだ!!)
((??))


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ローをかっこよく書いてみた。
ヒロインからは、だんだんローがかっこよく見えてきます。
恋は盲目です。

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