One More Night
□O M N 3
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先日、島に上陸した俺たちだが、そこは無人島だった。
●●●と初デートを考えていただけに、残念具合が半端ない。
しかも、●●●は海で泳ぎたいとベポたちと俺を置いて浜辺に出かけて行った。(もちろん水着は却下して透けないTシャツと短パンを渡し済)
たまには余裕のある俺を見せようと、船で待っていたのだが10分で限界に近づいてきた。
One More Night 3
『すごく楽しかったね!!』
「うん、久々に泳げて良かった!!●●●って泳ぐの上手いんだね!」
「意外でびっくりしたぜ!」
『えへへ。』
●●●が怪我をしていたら俺が必要だろうと、気を利かせて迎えに行った。
まだ遊びたりなそうなものの楽しめたようで、笑顔で話す●●●が可愛くなり思わず抱きしめた。
「ここが無人島じゃなかったらデートにでも行って、お前に好きなものを買おうと思ったんだがな....」
『で、デートはすごく楽しみだけど、買って欲しいものはないよ!この前あんなに買ってもらったんだもん。』
「あれは必要品だろ?遠慮はするな。」
物欲に乏しいこいつは清楚で魅力的だが、俺としてはもっとわがままを言って欲しい。
「●●●、せっかくキャプテンがそう言ってるんだから何か買ってもらえばいいのにさ、お前って欲がないな!」
「●●●は日頃からキャプテンに振り回されてるんだから、もらってもいいと思うよ。」
「おい、ベポ。」
シャチやベポも、濡れた身体を拭いて、つなぎに着替えながら促すが、●●●は『でも....』と言いよどむだけだった。
「何でもいい。お前が欲しいと思うものとかはないのか??」
『なんでも....?』
「ああ、何でもいい。」
『じゃあ、私、皆さんとお揃いのつなぎが欲しい!!』
「「「あ(えっ)?」」」
『ずっと思ってたの。ハートの海賊団に....皆さんの仲間になった証が欲しいって!!』
「●●●!!俺も●●●とお揃いがいい!!絶対オレンジがいいよ!!俺とお揃い!!」
「まてまて!!どぎついオレンジなんかダメだ!!紅一点の●●●はピンクのつなぎがいい!!萌えだろ!?」
「いえ....私は普通の白が....」
●●●の思わぬ発言に、シャチとベポは盛り上がり、あいつも嬉しそうだが....悪ぃが....。
「認めねぇ。」
「「『えっ!?」」』
3人は俺の発言に固まった。
「お前とクルーだけがお揃いなんて認めねぇ。俺とだってお揃いはないのに....認めねぇ!!」
●●●、お前には悪いが、それだけは叶えてやるわけにはいかねぇ。
白いつなぎなんか着てみろ。
俺は、そのつなぎを俺色に染めるとか言って暴走するぞ、絶対。
俺の発言に、2人は納得したようだが、●●●は納得できないと言った表情を浮かべた。
「その代わり、俺とお揃いじゃ....だめか?」
『......ロー!!』
お前を構成するものは俺の気配を感じないと許せなくなっている自分に笑いながらも、受け止めてくれるこいつに愛しさが増すのだった。
(●●●、それ、キャプテンとお揃いの帽子?)
((うん、似合う!?))
(●●●、これからどんどんお揃いを作って行こうな。次はお揃いのTシャツにするか?)
(えっ....)
(ペンギン、人間は、あーやってイタイカップルってできるのかな?)
(そうだな....)
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ペンギンは、自覚腹黒だけど。
ベポは無自覚腹黒だと思う。
あれ?