犬鬼灯

□第4話 過去の時間
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「渚。私E組来てから日が浅いから知らないんだけど、彼どんな人なの?」

「…うん。1年2年が同じクラスだったんだけど。2年の時続けざまに暴力沙汰で停学食らって。このE組にはそういう生徒も落とされるんだ。」



「カルマ、また喧嘩?」
「あれ、そっちこそまた呼び出し?」
「そう。…E組?」
「ああうん、それでいじめられてたんだって。大変だよね。」
「それで、その人を?」
「そうだよ。いじめられてた先輩助けたんだから、俺が正しいよ。」
「君は正しいと思ったら一直線だねえ。…でも、あまり他人を信じすぎないほうがいいよ。」
「はあ?」




だから言ったのに。

ああそれにしても、今日は本当によく昔を思い出す。って言っても、それほど昔じゃないのか。一年も経ってないや。


「雫。」
「やあやあカルマ。復帰おめでとー。」
「ありがとう。ていうか久しぶり。」
「そうだねえ、連絡もとってないしね。」

「じゃ、俺ちょっと教員室寄ってくから。」

また何か企んでんなあ…。
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