犬鬼灯
□第2話 野球の時間
2ページ/7ページ
放課後、烏間が教室に訪れた。
「どうだ。奴を殺す糸口はつかめそうか?」
そう問いかける烏間にクラスの奴が答える。
「無理ですよ烏間さん。」
「速すぎるってあいつ。」
「今日の放課後の予定知ってる?ニューヨークまでスポーツ観戦だぜ。マッハ20で飛んでく奴なんて殺せねッスよ。」
…駄目だなぁ。そんな悲観的じゃ殺せるもんも殺せないって!
っても、アタシが言ったところでコイツ等には響かないだろうし…さて、どうするか。
「その通り。どんな軍隊でも不可能だ。だが君達だけはチャンスがある。奴は何故か君達の教師だけは欠かさないのだ。」
それは、アタシも気になってる。何かある、んだけどガード堅くてなかなか調べらんない。
「…謎だねぇ。」
ポツリと呟く。
暗梨が聞こえたのかチラリとこちらを見てきたが何も言わない。
「放っておけば来年3月、奴は必ず地球を爆発させる。削り取られたあの月を見ればわかる通り…。その時人類は1人たりとも助からない。
奴は生かしておくには危険すぎる!!この教室が奴を殺せる現在唯一の場所なのだ!!」
確かに危険だねぇ。
このままじゃみーんな死んじゃうわけだし。
それでもさぁ、
アタシには関係ないね。
だって他人が死のうがクラスメートが死のうが家族が死のうが親友が死のうが自分が死のうが、死んじゃったらそれで終わりじゃん?
地球を爆破ってことは、一瞬で死ぬんだろうな。痛みを感じたとしてもすぐに塵になっちゃうわけだし。
だから、
関係ない