犬鬼灯

□第2話 野球の時間
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放課後、烏間が教室に訪れた。

「どうだ。奴を殺す糸口はつかめそうか?」

そう問いかける烏間にクラスの奴が答える。

「無理ですよ烏間さん。」

「速すぎるってあいつ。」

「今日の放課後の予定知ってる?ニューヨークまでスポーツ観戦だぜ。マッハ20で飛んでく奴なんて殺せねッスよ。」

…駄目だなぁ。そんな悲観的じゃ殺せるもんも殺せないって!

っても、アタシが言ったところでコイツ等には響かないだろうし…さて、どうするか。

「その通り。どんな軍隊でも不可能だ。だが君達だけはチャンスがある。奴は何故か君達の教師だけは欠かさないのだ。」

それは、アタシも気になってる。何かある、んだけどガード堅くてなかなか調べらんない。

「…謎だねぇ。」

ポツリと呟く。

暗梨が聞こえたのかチラリとこちらを見てきたが何も言わない。

「放っておけば来年3月、奴は必ず地球を爆発させる。削り取られたあの月を見ればわかる通り…。その時人類は1人たりとも助からない。
奴は生かしておくには危険すぎる!!この教室が奴を殺せる現在唯一の場所なのだ!!」

確かに危険だねぇ。

このままじゃみーんな死んじゃうわけだし。

それでもさぁ、


アタシには関係ないね。


だって他人が死のうがクラスメートが死のうが家族が死のうが親友が死のうが自分が死のうが、死んじゃったらそれで終わりじゃん?

地球を爆破ってことは、一瞬で死ぬんだろうな。痛みを感じたとしてもすぐに塵になっちゃうわけだし。

だから、


関係ない



 
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